共同購入した宝くじで1000万円当選!→当選金の受け取り方によっては、分配するとき贈与税がかかる?【税理士が教える“回避策”】

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2024年12月31日 13:20  まいどなニュース

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共同購入した宝くじが当選!代表でお金を受け取ったら贈与税がかかるの? ※画像はイメージです(hideyuki suzuki/stock.adobe.com)

都内のIT企業に勤めるAさんは、ジャンボ宝くじ購入の日を楽しみにしていました。というのも4人の同僚たちと4000円ずつ出し合い、総額2万円分の宝くじを購入するのが恒例となっていたからです。ただ、これまで高額当選の経験はなく、今回も「まあ、当たらないだろう」と軽い気持ちで参加していました。

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購入から数週間後、当選番号が発表される日がやってきました。Aさんが何気なく番号を確認していたところ、なんと自分たちが購入した宝くじの1枚が2等に当選し、1000万円の当選金を手にすることになったのです。

興奮冷めやらぬAさんは、すぐに同僚たちに連絡し、みんなで祝杯を挙げました。「これで買いたかったものが買える!」と、同僚たちは喜びに浸っています。後日Aさんは代表として宝くじセンターに赴き、当選金を受け取る予定です。

ただ、Aさんが気になっているのは、「自分が代表として当選金を受け取ってしまうと、同僚たちに分配するときに、贈与税がかかってしまうのではないか?」という疑問です。合計5人で1000万円を手にしたので、ひとりに200万円ずつ渡すことになりますが、今回のように共同で購入した宝くじの当選金を分配するときには税金を支払わないといけないのでしょうか。税理士の中村美紀さんに伺いました。

ー共同で購入した宝くじの当選金に税金はかかるのでしょうか

通常宝くじの当選金には税金はかかりません。したがって当選した人が当選金をどのように使っても、そのまま全額使用できます。

ただ共同で購入した場合は注意が必要です。Aさんが当選金をひとりが受け取ると、分配する際に110万円を超えた分に対して贈与税がかかってしまいます。ひとりに200万円ずつ分配する場合、それぞれおよそ9万円の贈与税額がかかってしまいます。

ー贈与税を支払わなくていい方法はありますか

受け取る前であれば対策が可能です。まず、念のために領収書や共同購入を証明する書面を交わしておくといいでしょう。

さらに共同購入した全員で当選金を受け取りにいけば、税金は発生しません。当選した際に、金融機関から当せん金付証票あるいは当選証明書がもらえます。この書面によって当選金が非課税扱いのお金であると証明されます。この書面は受け取りにいった全員がもらえるのです。

仮に全員での参加が難しい場合でも、委任状を作成して代表者に託すといいでしょう。その際には各個人の当選証明書を発行してもらうか、当選証明書に各個人分の受取分を記載してもらってください。いずれにせよ当選したからといって、受け取りを誰かひとりに任せないようにしましょう。

◆中村美紀(なかむら・みき)女性起業家を応援する税理士 自身も女性起業家であることから色々な不安を解消し、女性士業と組んで総合的に起業家のサポートを行っている。

(まいどなニュース特約・八幡 康二)

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