「どうしてもお年玉をあげたくない」34歳女性の苦悩。限界まで節約してるのに…“子どもたちの反応”がツラすぎる

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2025年01月01日 09:20  女子SPA!

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写真はイメージです(以下同じ)
「毎年、実家に帰ることを躊躇(ちゅうちょ)してしまうんです」と表情を曇らせながら語ったのは、都内在住の吉本美緒さん(仮名・34歳)。その理由とはズバリ「お年玉をあげたくない」から。子どもは財布が豊かになるうれしい時期ですが、大人にとってはなにかと懐が寒い時期です。

毎年実家では、「お年玉がどうしてもほしい子ども」と「あげたくない大人(吉本さん)」の激しいバトルが繰り広げられています。

◆都内で一人暮らし、手取りは16万円を切ることも

「実家は埼玉寄りの茨城県です。東京の家からは電車で1本、乗り換えなしで1時間半もかかりません。『遠いから帰らない』『今年は自宅でゆっくりしたい』と言い出しにくい、絶妙な距離なので断りにくいんです」

電車で1時間ちょっと。たしかに、なんとも断りにくい距離ですね。

「それに毎年というわけではないけれど、11月や12月に友人の結婚式が立て込んでいたり、自腹で参加する忘年会や送別会でなにかとお金が飛んでいくんです。

私は都内で一人暮らし。契約の仕事をしていて、月収は手取り18万円あればいいほうです。風邪とかで欠勤するとその分お給料が減るので、手取りが16万円を切ることもあります。そこから家賃や光熱費を支払うと、使えるお金はほんのわずか。旅行とか買い物とか散財しているわけじゃないのに、とにかく本当にお金がない」

◆「お年玉のために節約して、うす〜い梅酒を飲んでいます」

この時期になると、たまの晩酌も相当な節約メニューになるとか。

「1本百数十円の発泡酒でも高いから、自分用に作った梅酒をうすく水で割って飲んだり、もやしにポン酢をかけてちびちび食べたり。そりゃあもう涙ぐましい努力をしてます。

それなのに、あのガキんちょたちは、平然と『お年玉はもらって当然!』『むしろ、少なくない?』みたいな顔で近寄ってくるんです。こっちの苦労も知らないで。もう『大人が全員“当たり前のように”金を持っていると思うなよ!』と大声で言ってやりたいです!」

◆薄給の私に、年始から2万円近い出費は痛すぎる

お年玉をあげる子どもたちの人数も、1人や2人ではありません。

「小学3年生の姪っ子1人に、小学2年生の甥っ子が2人。それにいとこたちが来ると、双子ちゃんや小学一年生の子も集まるので、子どもだけで6人です」

何歳の子どもにどのくらいの金額をあげるかは、それぞれの家庭で違いがありますよね。

「ちなみにうちは、小学6年生までは一律3千円です。中学生と高校生になると、5千円になります。自分も昔親戚からもらっていたので、あまり文句は言えないのですが……。ただ、薄給の契約社員にとって、年始から2万円近い出費は痛すぎます」

ちなみに全国的な“お年玉の出費額”はどのくらいなのでしょうか。

株式会社インテージが昨年12月に発表した「お年玉」に関する調査結果(全国の15歳から79歳の男女5,000人を対象に実施)によると、お年玉を渡す側の予算総額は平均で25,099円でした。決して小さい金額ではありません。

◆年末年始だけ、私をお姫様扱いしてくる子どもたち

家族とは年末年始以外、お盆の時期やお彼岸に会うか会わないかという程度。実家で集まったときも小学生の子どもたちは部屋でゲームをして出てこなかったり、出かけてしまってほとんど落ち着いて話すこともないそうです。

「そう、それなのに、年末年始に帰ったときだけ、小学生チームがぞろぞろと家の玄関の外にまで迎えにくるんですよ。にや〜って笑いながら。『寒いから』って、徒歩10分の駅には迎えにこないくせに」

そして、吉本さんは“その時だけ”まるでお姫様のような扱いを受けるそうです。

◆かわいいけど……露骨な「ちょうだいオーラ」にゲンナリ

「『寒かったでしょ』『バック持つよ』って。持つといっても、玄関先で渡して、運んでくれるのは靴を脱いで上がるまでの5歩だけ(笑)。すぐ放置されます。それで、ニコニコしながら渡すまで近くをうろうろされる。

コートをぐちゃぐちゃにハンガーにかけてくれたり、ビールをコップに勢いよく泡だけ注いでくれたりもします。飲みかけのぬるいビールの上から、なみなみと勝手につぎ足してくれちゃったり。普段絶対やらないのに」

そして、お手伝いが終わると、またにこにこしながら隣に座ると。

「かわいいんですよ? かわいいんだけど、『私がこどものときって、ここまで露骨にちょうだいオーラだしていたかな?!』ってちょっとひっかかるというか。まあ、自分が自覚していないだけで、出していたのかもしれませんね。だからやっぱり文句は言えないけど……(苦笑)」

◆お年玉をあげたとたん、解散とばかりに散っていく

お年玉を引き出すための“過剰な接待”は止まりません。

「すき焼きを一生懸命ぐちゃぐちゃに取り分けてくれたり、お風呂に入っていると入れかわり立ちかわりでのぞきにきて、『手伝うことない?!』『お酒いる?!』って。どれだけのんべえだと思われてるんだろう……。

布団も、シーツも枕カバーもなしにひいてくれて、コンビニに行くときもついてくる。それで、荷物も持ってくれる。すごいですよね。お年玉目当てだとしてもなんかかわいくて、去年は思わずあげちゃいました」

あげた後のお姫様扱いは……?

「お年玉をあげたとたん、解散! とばかりに散っていきましたよ(笑)。もう一切私の前に出てこないし、話しかけてもこない。潔くて、むしろ面白いです。

◆帰省できない伯母に届いた「甥っ子のメッセージ」

今年は用事があって実家に帰省できないので、お年玉の攻防戦ができないのがちょっと残念。でもあげないで済むから『今年は私の勝ちだ!』なんて思っていたら、妹経由で甥っ子たちからメッセージが送られてきたんです。

『今年はペイペイでいいよー!!』って一言だけ。絶対にあげるもんか」

経済的には痛いと言いながらも、攻防戦を少し楽しんでいるようにも見える吉本さん。今後、どんなバトルが展開されるのでしょうか。
<文/赤山ひかる>

【赤山ひかる】
奇想天外な体験談、業界の裏話や、社会問題などを取材する女性ライター。週刊誌やWebサイトに寄稿している。元芸能・張り込み班。これまでの累計取材人数は1万人を超える。無類の猫好き。

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  • 子持ち様は食うに困るような人間からもカネをむしる。これを暴力といわずして何を暴力というのやら。
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