【写真】<中つ国>に登場するクリーチャーたち
J.R.R.トールキンの原作を基に、ピーター・ジャクソン(監督/共同脚本)によって映画史にその名を刻んだファンタジー超大作『ロード・オブ・ザ・リング』3部作。その最終章「王の帰還」日本公開から20年の時を経て、原作「指輪物語 追補編」に記された、『ロード・オブ・ザ・リング』の知られざる200年前の物語を初めて映画化したのが『ロード・オブ・ザ・リング/ローハンの戦い』だ。
このハリウッド超大作の監督に抜てきされたのは、『東のエデン』『攻殻機動隊 STAND ALONE COMPLEX』『精霊の守り人』などで知られる日本アニメーションの第一人者、神山健治。製作総指揮には『ロード・オブ・ザ・リング』3部作、『ホビット』3部作全てを手掛けたピーター・ジャクソン、同じく『ロード・オブ・ザ・リング』『ホビット』シリーズの脚本を手掛けたフィリッパ・ボウエンもプロデューサーとして名を連ねる。
人間やエルフ、ドワーフ、そして魔法使いなどのほかに、オリジナリティあふれる生物が登場することでもおなじみの本シリーズだが、『ローハンの戦い』でもそれらは健在。今回は、広大な<中つ国>に住みつく様々なクリーチャーたちを紹介する。
■「ムーマク」
実写3作目『ロード・オブ・ザ・リング/王の帰還』にも登場し、アラゴルン(ヴィゴ・モーテンセン)ら一行を苦しめた南方人が操る凶暴な巨大象「ムーマク」は、本作でも度々主人公ヘラ(CV:小芝風花)たちの前に立ちはだかる。その巨体を前にしてローハンの第一王子・ハレス(CV:森川智之)が華麗に対処する姿は、『王の帰還』でレゴラス(オーランド・ブルーム)が魅せた討伐(とうばつ)を想起させる。
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物語序盤、そんなムーマクにヘラが初めて遭遇するシーンでは、この怪物を彼女が機転をきかせて倒そうとするが、そこで現れるのが「水中の監視者」。このタコのようなクリーチャーは、普段は森の中の湖の奥深くで静かに“食料”を待っている。ひとたび刺激を与えれば幾本もの触手で獲物を捕らえ、自身の図体ほど広がる口で丸吞みにしてしまう。この獰猛なクリーチャーは個体こそ違うものの、実写1作目『ロード・オブ・ザ・リング』にて旅の仲間たちがモリアの坑道に到着した際、背後から忍び寄り、フロド(イライジャ・ウッド)を捕食しようとした生物と同じ種族である。
■「オーク」
本作にはさらに、『ロード・オブ・ザ・リング』シリーズでおなじみの「オーク」も登場。彼らはアイゼンガルドからの命令を受け、<中つ国>中の“指輪”を収集しているようだ。どう猛なトロルのようなクリーチャーを引き連れて現れる彼らの声は、実写3部作でメリー&ピピンを演じていたドミニク・モナハン&ビリー・ボイドが担当。吹替版では、当時彼らの声を担当をしていた村治学&飯泉征貴が声を当てるというファンには嬉しいカメオ出演となっている。
■「大鷲」
なお本作には、恐ろしく醜悪なクリーチャーだけでなく、時として人間と心を交わす生物も存在する。物語全編を通してしばしば登場するのが「大鷲」だ。彼らは普段は悠々自適にその大きな翼で<中つ国>を飛び回る高貴な生物だが、今回は伝説の戦いの勝敗を左右するキーマンとしての役割を果たしている。
アニメ映画『ロード・オブ・ザ・リング/ローハンの戦い』は上映中。