みなさん、こんにちは! ファッションスタイリスト&ライターの角佑宇子(すみゆうこ)です。年齢なんてただの数字! ……なんていうキレイごとがもっとも通じない世界が婚活市場。20代と同じ土俵で戦わなくてはならない環境下で、40代女性が若い子と同じテンプレートな婚活ファッションに身を包んでしまうのは賢明な作戦とはいえません。そこで今回は、40代以上の大人女性が失敗しやすい婚活コーデの特徴と、改善コーデをご紹介します。
◆王道の婚活服は、肌も髪も肉感もごまかしが効かない
みなさんは「婚活ファッション」と聞いてどのような服装を思い浮かべるでしょうか? 多くの場合は、キレイめなワンピースや、シンプルなフレアスカートにブラウスといった着こなしですよね。もちろん、それらのアイテム自体は定番中の定番。年齢関係なく取り入れられるオーソドックスな着こなし……ではあるのですが、その王道さが婚活市場ではアダとなってしまうのです。
いわゆる清楚な服装というのは、コーディネートが単調になりやすく、着用している人物そのものの素材が良くも悪くも目立ってしまう着こなしです。肌のフレッシュさ、髪の艶、脚の肉感などにまで目が向いてしまうので、ごまかしの効かない服装と言っても過言ではありません。
◆20代と40代の女性が、似たような服装で並んだら……?
しかも、婚活パーティではほぼ8割以上の女性がそのような量産型のファッションに身を包んでいる。さらに、その中には20代、30代前半の若々しい女性も混じっているとくれば、残念なことに男性は見た目年齢だけで比較してしまう状況に。
悪目立ちしない清楚なコーデで挑んだつもりが、そうした比較環境にさらされ、話すきっかけすらつかめない……なんてことはどうしたって避けたいものです。かといってモードを極めすぎた服装は浮いてしまう。私たち大人の女性は、婚活の場でどんな着こなしをするのが正解なのでしょうか。
◆40代の婚活服は、サテンの力を借りる。ただ、それだけ!
レースやチュールの素材はぶりっこすぎる。ヒラヒラ揺れるシフォン系はモノによって安っぽ見え。パステルカラーは若作り、かといって暗い色だとやぼったい。注意喚起が必要なスカートの特徴をあげればキリがないなか、唯一正解といえるアイテムをあげるならそれは「サテンスカート」です。
サテン素材は高級感のある控えめな光沢を発するので、大人の女性が身につけるとよく映える素材です。20代女性の間でも人気のスカートですが、20代よりも30代・40代の女性のほうがしっとりと美しく着こなすことができるのです。まさに、大人女性にとっての強い味方。
◆若さでは太刀打ちできない、深み、艶、品格を服装で表現
サテンには他にもメリットがあります。素材の光沢おかげで、黒やグレー、ネイビーなど控えめな色を採用しても、野暮ったく見えるのを防ぐことができるのです。
合わせるトップスはデコルテラインの美しく見えるニットで、大人の色気を表現。若さだけでは太刀打ちできない、深み、艶、品格を服装で表現するのが40代の婚活市場を勝ち抜く活路なのです。
◆見落としがちな、シルエットバランスにも意識をおいて
じつは多くの人が服の着こなしで見落としがちなのが、全身で見たときのシルエットバランスです。
組み合わせているアイテムをひとつひとつ単体で見れば可愛いけれど、コーデ全体で見た時にバランスが悪いというのはよくあること。上半身が大きく見えすぎていないか。下半身が短く、寸胴に見えていないか。首元はスッキリとした印象になっているか。膝から足首までが長く見えているか。等身バランスが悪く頭でっかちに見えていないか。
これらの点を今一度、鏡を“引き”で見ながら入念にチェックしてみてくださいね。
<文&イラスト/角佑宇子>
【角 佑宇子】
(すみゆうこ)ファッションライター・スタイリスト。スタイリストアシスタントを経て2012年に独立。過去のオシャレ失敗経験を活かし、日常で使える、ちょっとタメになる情報を配信中。2023年9月、NHK『あさイチ』に出演。インスタグラムは@sumi.1105