【箱根駅伝】恥骨痛から復帰の佐藤圭汰が７区で区間新記録　中大に追いつき、青学大を猛追

＜第101回箱根駅伝＞◇2025年1月3日◇復路◇箱根−東京（5区間109・6キロ）

恥骨の故障から復帰した駒澤大（駒大）のエース佐藤圭汰（3年）が、7区（21・3キロ）で1時間0分43秒の区間新記録を樹立した。

史上初の1時間0分台をマーク。20年大会の阿部弘輝（明治大）がマークした従来の区間記録を57秒も更新し、首位の青学大との差を4分07秒から1分40秒へと縮めた。今大会が昨年3月以来約10カ月ぶりの実戦。「10カ月ぶりのレースで緊張したけど、これまで（主将の）篠原さんやいろんな方に助けて頂いて、この舞台に立てた。支えてくれた恩返しをと思った」とかみしめた。

6区で区間2位を記録した伊藤蒼唯（3年）からタスキを受けた時点で2位の中大とは18秒差の3位だったが、京都・洛南高の後輩で、箱根デビュー戦となった中大・岡田開成（1年）を猛追。4・6キロ地点で並ぶと、10キロ過ぎに一気に置き去りにした。

その後も安定したペースで快走を続け、二宮通過時点で首位の青学大との差をスタートから51秒縮めて3分16秒差に。残り3キロを切った大磯地点では2分2秒差まで迫ると、最後まで気を緩めずに走りきった。当日の区間エントリー変更で森重清龍（3年）に代わり登録。藤田監督からは「ゲームチェンジャーとして（復路に）残した。そこに信頼を寄せるしかない」と託されていた。

5000メートルの室内日本記録保持者は、今夏の合宿で恥骨痛を発症。出雲駅伝、全日本大学駅伝と出走を見送り、いずれも2位に終わったチームを「悔しかった」と外から眺めた。10月中旬から練習を再開。「昨年と同じかそれ以上のパフォーマンスが発揮できる」と、エース復活に自信をたぎらせていた。