世の中には、予算不足のせいで拙い仕上がりになったモノ・コトが結構多い。たとえば我が家の外壁は老朽化でボロボロだったので2年前にリフォームしたが、最初の見積もりで70万を提示されて大家が激怒。結果として諸々安く済ませて工事をさせたところ、とんだ欠陥外壁になった。まず雨水が漏れてくるし、玄関のドアが開きにくくなった。
やっぱりケチっちゃダメなところはケチっちゃダメなんだよね。このように、予算が足りてなかったがためにしょぼい作りになった事例はあちこちに転がっている。時にはゲームソフトにも「あれ? 予算ケチった?」と邪推したくなる事例だったあるものだ。(文:松本ミゾレ)
予算不足は工夫が足りない?ユーザーに変な心配かけさせちゃダメでしょうが!
先日、マジで最近エロ系広告だらけでどうしようもなく下品になった5ちゃんねるに「ゲームをプレイしていて『予算少なかったのか?』と思わされる瞬間」というスレッドが立っていた。
趣旨としてはスレッドのタイトルを見れば一目瞭然で、要は予算不足だったのではないかとユーザーに感じさせる、演出面やシステム面での手落ち感が見受けられたタイトルを列挙する感じである。
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スレ主は例として「ムービーが終わると急にキャラクターのボイスが無くなる」と書き込んでいる。よくあるよね、僕は別に気にならないけど。
デモシーンが終わると、「よう!」とか「あ?」みたいな短いボイスだけ流れるみたいなタイトルは結構ある。個人的にはフルボイスが嬉しいとか思ったことがないので、正直これを以って予算不足だとか思ったりはしないけど。気になる人は気になるのかな。どうでもいいや。
しかし事例はこれだけではない。他にも色々と書き込みがあるんで、ちょっくら引用させていただきたい。
「キャラが立ち話をするときのモーションがぎこちない やたらと手を振り回すのに方向転換するときは機械的な動きになる」
「キャラクターの表情がほとんど変わらない」
「後半の敵が前半の敵の色違いしかいない」
「経験値とか金の入手量がある時を境に全く機能しなくなる時」
「ゼノギアス」
と、こんな感じである。モーションのぎこちなさとかはたしかに「あれ?」と思うことはある。ああいうのって、テストプレイで気にならなかったからそのまま発売されたんだろうから、ユーザーが気にし過ぎなだけだと言われたら納得する他ないけど。
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あとはキャラの表情のレパートリーが少ないという声もある。これはあんまり気にならない。というかもうおじさんになってしまったからか、キャラの喜怒哀楽表現とかあんまり目が向かなくなったというのが大きいかも。感受性が高い若い人にとっては、不自然に見えるかもね。僕はおじさんだから分かんないけど。
ゼノギアスについては多分、ディスク2のアレの話をしているんだと思うけど……あれは予算のせいっていうか単純に演出を間違え倒しまくってるだけだったんじゃないでしょうか。
色違いの敵ばっかり出るの、萎えるよね
ただ、敵が色違いばかりってのは、細かいことが気にならなくなったおじさんの僕でもかなり気になる。直近だと『サガ エメラルドビヨンド』は大変面白いゲームだったけど、唯一の欠点がこれ。
エンカウントする敵が各種族それぞれほぼ1体ぐらいしかモデルがなく(しかも中にはPS2のミンサガから流用してるものも含まれる)、敵ランクが上がっても変わり映えがせず、ちょっとダレちゃった。やっぱ色んな敵が出た方が面白いし。色違いってなんかこう、しょぼいんだよね。スライムベスの昔からずっと。
……いや、スライムベスはまだ初代ファミコンの時代の苦肉の策だから事情は違うか。サガエメの面白さはバトルにほぼ集約されてるから、その分システムだけじゃなくビジュアルでももう少し変化が欲しかったな。
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何なら各キャラが最後に戦うラスボスもほぼ同じようなもんだし、その割にサルーインとかに比べて存在感が皆無。分かりにくい例えだと、サガフロのエミリア編のラスボスぐらい「誰コイツ」ってなっちゃった。物凄い面白いゲームなんだけどね。
敵の種類自体は少なくてもいいから、色変えの水増しがないようなゲームをやりたいなぁ。なるべくなら。