お焚き上げとは
お焚き上げとは、神仏に関係あるもの、大切にしてきたものを手放す際に、感謝を込めて神社や寺で供養・焼却することをいいます。また、1月15日頃に行われる左義長(どんど焼き)でもお焚き上げが行われます。
縁起物の処分方法、ゴミに出したらバチが当たる?
原則として、社寺(神社やお寺)で授かったものは社寺に返納して、お焚き上げをしてもらいます。ゴミとして出してもバチはあたりませんが、適切な方法で出しましょう。縁起物といっても多岐にわたり、その種類はさまざまなので、ものによって処分方法が異なります。
【種類別の処分方法】
・お守り・お札
・破魔矢
・おみくじ
・正月飾り
・だるま
・干支の置物・飾り物
・ゴミとして出す方法
お守り・お札
お守りやお札には神仏の力が宿っているので、授かった社寺に返納します。境内に設置されている「納札所」「古札納所」などに返納すれば、後日お焚き上げされます。
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基本的には「1年間」を目処に返納しますが、「願いがかなったとき」「役目を終えたとき」に返納するものもあります。
破魔矢
破魔矢はその年のお守りなので、翌年には授与された社寺にお返しし、お焚き上げをしてもらいます。古いお守りなどを納める「納札所」「古札納所」などに返納しましょう。授与された社寺に納められない場合、ほかの社寺でも構いませんが、神社のものは神社へ、お寺のものはお寺へ納めるようにしましょう。
おみくじ
引いたおみくじをその場で結ぶか、持ち帰るかについては、社寺によってさまざまな見解があります。
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必ずしもおみくじを引いた社寺でなくとも構いませんが、神社のものは神社へ、お寺のものはお寺に納めるようにします。
正月飾り
正月飾りは、松の内(1月1日〜1月7日。地域によっては1月15日まで)が過ぎたら、1月15日頃に社寺の境内、地域の田んぼや河原などで行われる左義長(どんど焼き)でお焚き上げします。
左義長(どんど焼き)に持ち込めない場合には、境内の「納札所」「古札納所」に納めればお焚き上げをしてくれます。
だるま
願掛けをしただるまは、願い事がかなったときや役目を終えたときに。また、だるまが有効なのは1年間と考えられているので、翌年に処分をします。
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干支の置物・飾り物
干支は12年ごとに巡ってくるので、しまっておいて次の機会に飾ることができますが、不要なら処分します。干支の置物や飾り物は陶磁器、金属、木材、布、紙など素材もさまざまです。燃えないものはお焚き上げできないので、自治体のルールにそって処分することになります。
燃える素材の場合、左義長(どんど焼き)、神社やお寺でお焚き上げしてもらえるかもしれません。干支の置物や飾り物を受け付けてもらえるかどうか、費用がかかるのかを事前に確認してみてください。
ゴミとして出す方法
いずれのものも、ゴミとして出すことができます。自治体のルールにそって分別して出しましょう。そのまま処分するのは心苦しいという方は、「塩をふって清める」「半紙など白い紙に包む」「ほかのゴミとは別の袋に入れる」などを行うと、感謝の気持ちが表せます。
(文:三浦 康子(暮らしの歳時記ガイド))