東福岡の堅守を破れず…静岡学園ベスト8敗退「攻撃が単調になってしまった」川口修監督

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2025年01月05日 00:45  サッカーキング

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静岡学園川口修監督[写真]=金田慎平
 第103回全国高校サッカー選手権大会の準々決勝が4日に行われ、静岡学園(静岡)は東福岡(福岡)にPK戦の末に敗れ、ベスト8敗退という結果に終わった。試合後、静岡学園の川口修監督がメディア取材に応じた。

 東福岡に許したシュートはわずか1本のみ。静岡学園は圧倒的にボールを支配したが、最後までゴールをこじ開けることはできなかった。80分間で決着をつけられずにPK戦で敗れ、準々決勝で大会を去ることになった。

 試合後、川口監督は「相手のブロックが非常に強かったです」と、まずは東福岡の守備を称賛し、「ドリブルとパスワークで攻めようとしていましたが、裏のスペースがなくて裏取りもできませんでした。フォワードの足元につけて、そこから打開したかったのですが。ちょっと怖がったのか、相手が強くてパスを入れられなかったのかはわからないですが、外から外へ(の攻撃)になってしまって、単調になってしまったのかなと。そこは悔いが残ります。ブロックを崩せなかったですね」と、打開策を見出せなかったことを悔やんだ。

 東福岡とは今年度2回対戦し、いずれも無得点に終わっていた。指揮官は「テクニック、個人技でこじ開けたかった」というが、「揺さぶって、穴が空いたところを突きたかったですけど、そこの隙が少なかった。なので、外で、外で、となってしまった。外でも、ドリブルで打開したかったんですが、そこでの一対一の球際も強かった。相手の守備力が我々よりも上回ったということですね」と、東福岡の守備力をあらためて称賛していた。

 ただ、攻撃が停滞していた中でも、1回戦から3回戦まで3試合連続ゴールを決めていたMF篠塚怜音(2年生)は、この日も後半から投入されると、背後への飛び出しを繰り返し、得点の可能性を感じさせるプレーを見せた。篠塚をベンチスタートにした決断について、川口監督は「フレッシュな選手を入れたかったのと疲労ですね」と理由を明かし、「疲労がたまっていたので、後半勝負と考えていました。やはり中盤が変わってから流れはよくなったんですがね…。(理由は)疲労です」と、コンディションを理由に挙げた。

 今大会はベスト8敗退という結果に終わった静岡学園。ただ、守備面では4試合連続無失点と安定感が光った。指揮官も「守備は非常に良かったと思います」と語り、「攻めるというのがまず第一前提で、攻めて取られたら即時奪回するというのが自分たちのサッカーです。攻めている時間が長ければカウンターを喰らう回数が少なくなりますし、相手はセットプレーとロングスローが一つの特長だと思うのですが、そこの回数を減らすのは自分たちの狙いでもありました。そのあたりは、今大会打たれたシュートも少ないですし、失点もゼロで終われているので、成長した部分だと思います」と、手応えを口にする。

 そして、今年度のチームを振り返り、「自分が監督になってから、成長の伸び率は一番高かったと思います」と語り、「最初は上手くいかなくて、シュートも5本打てるか、20本くらいシュート打たれるチームでした。高円宮杯プレミアリーグWESTで5連敗して、2倍、3倍頑張らないといけないということで選手たちの基準が変わって、それでこれだけ伸びるんだという実感も、今年のチームで得ることができました」と総括していた。


【ハイライト動画】静岡学園 vs 東福岡




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