セリエA第19節が5日に行われ、パルマ・カルチョはトリノの本拠地に乗り込んだ。
ここまで4勝6分8敗の成績を残し、勝ち点「18」を積み上げて試合前の時点で15位につけるパルマ・カルチョ。セリエA復帰後1年目のシーズン前半戦は、まずまずと言っていい戦いぶりだったが、残留争いが本格化する後半戦に向けて、今節は今季のセリエAで初の連勝を目指す。
そんな一戦で激突するトリノは、ここまで5勝5分8敗の成績で勝ち点「20」を獲得。パルマ・カルチョとしては勝利すれば順位が入れ替わる重要なゲームに向けて、守護神のGK鈴木彩艶は15試合連続でスターティングメンバーに名を連ねた。
試合は序盤の9分、トリノがビッグチャンスを作り出す。敵陣右サイドでボールを受けたニコラ・ヴラシッチがフリーでクロスボールを上げると、これが中央のチェ・アダムスの頭にピタリ。フリーでヘディングシュートを放ったが、GK鈴木が立ちはだかり、ゴールを許さない。
この好セーブの直後、パルマ・カルチョも反撃へ転じる。ピッチ中央付近でスローインのボールを収めたマッテオ・カンチェッリエーリが、バレンティン・ミハイラとのパス交換から背後へ抜け出す。ボックス左へ侵入して中央へ折り返すと、動き直していたミハイラがダイレクトで押し込んだが、ここはオフサイドと判定されて得点は認められない。
肝を冷やしたトリノは19分、またも右サイドからの攻撃でゴールへ迫る。ヴァレンティーノ・ラザロからのクロスボールをチェ・アダムスがボレーで狙ったが、またもGK鈴木が躍動。横っ飛びから指先でシュートを弾き出し、パルマ・カルチョを救う。
GK鈴木の2つの好セーブもあって、スコアレスで後半へ折り返すと、63分にはパルマ・カルチョがゴールへ迫る。ピッチ中央付近でクリアボールを拾ったアンジュ・ボニーが、自ら持ち運んで右足でミドルシュートを放つも、トリノのGKヴァニャ・ミリンコヴィッチ・サヴィッチに阻まれる。直後の64分には、ボニーとのワンツーで中央を割って入ったミハイラが、ボックス手前右から右足を振り抜くも、ここは右ポストに嫌われた。
後半アディショナルタイムにはトリノが敵陣左サイドでフリーキックを獲得すると、GK鈴木がパンチングでかき出したボールをトリノが拾い、最後はカロル・リネティがミドルシュート。右足から放たれた一撃は枠を捉えたが、GK鈴木が好セーブを見せ、パルマ・カルチョは難を逃れる。
最終的には両チームともにゴールネットを揺らすことはできず、スコアレスドローでタイムアップ。パルマ・カルチョは今季初の連勝とはならなかったが、最低限の勝ち点「1」を積み上げることに成功した。トリノはGK鈴木の前にゴールを奪えず、これで3戦未勝利となっている。
次節、パルマ・カルチョは12日に敵地でジェノアと、トリノは11日にホームでユヴェントスと、それぞれ対戦する。
【スコア】
トリノ 0−0 パルマ・カルチョ
【得点者】
なし