isutaでは今週も、SUGARさんが贈る週間占いを配信。
2025年上半期の占いも公開しているので、ぜひ併せてチェックしてくださいね♡
今週の星座占いを全文読みたい方はこちらをタップ 今週のおひつじ座の運勢illustration by ニシイズミユカ
呪いをただの欠点にしていくこと
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今週のおひつじ座は、答えのない問いへの答えを考えていく上でのヒントを自分の中から引きだしていこうとするような星回り。
「九勝六敗を狙う」という色川武大の言葉のごとし。
それは決して、ほどほどに勝てばいいということではなく、ギャンブルにおいても人生においても全勝なんて無理なんだから、どこで勝つのかということと同じくらい、どこで負けるかということを意識しておかなくてはならず、その上でいかに勝つ越すことができるかという理論だったのです。そして、その際に最も重要なのが自己の欠点の扱いなのだと。
あなたもまた、ここで改めて自分の欠点だったりどうしようもない部分を自覚し、それを守り育てていきたいところです。
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裏の私からの浸食
今週のおうし座は、途中で放棄して忘れかけていた物事に再び取り組み直していくような星回り。
『主婦のひま松過ぎし夜の琴鳴らす』(及川貞)という句のごとし。正月の喧噪や家族行事などが一通り終わった頃合い、せっかく落ち着いたからという訳で、久しぶりに琴を持ち出して、もののはずみで弾いてみたら、思いのほかいい音が鳴った。
自註に「幼い時に覚え固めた曲は何年たっても弾ける。隣家も近くないし憚りなく鳴らし続ける」とありますから、その後も気が済むまで琴をひきつづけたのかも知れません。
あなたもまた、ひまつぶしになんとなく始めたことが、思いもよらぬ流れや展開へと繋がっていくはず。
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illustration by ニシイズミユカ
弱者と聖霊
今週のふたご座は、普通だったら無視されてしまうような、些細なやり取りの影響の大きさに勘づいていくような星回り。
人類の歴史の中で、新しい世界を開拓し新たな価値を創造してきたのは、既存の価値観や社会に適応できなかったはみ出し者たちであるということに気付いたのは、自身も筋金入りのはみ出し者であったエリック・ホッファーでした。
「弱者に固有の自己嫌悪は、通常の生存競争よりもはるかに強いエネルギーを放出する。あきらかに、弱者の中に生じる激しさは、彼らに、いわば特別の適応を見出させる。弱者が演じる特異な役割こそが、人類に独自性を与えているのだ」(『エリック・ホッファー自伝 構想された真実』)
あなたもまた、自身や周りにいる「弱者」がどのようにして強いエネルギーを放出し、それによって実際にどんな変化がもたらされているのか、改めて観察してみるといいでしょう。
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昏いものに突き当たる
今週のかに座は、善良な小市民としてのセルフイメージなぞどこかに投げ捨てていくような星回り。
『初空や大悪人虚子の頭上に』(高浜虚子)という句のごとし。社会や業界のなかで大きな役割を果たす人ほど、毀誉褒貶が激しいというのは世の常。悪評の理由などというものも突き詰めていけば、その影響力の大きさや無視できなさの裏返しに他なりません。
そういうことをよく分かった上で、作者はあえて善良な小市民としての生き方ではなく、みずから「大悪人」としての生き方を選び、受けて立つぞという姿勢をここで示してみせたわけで、実際作者のそういうところに魅力を感じていた人も多かったはず。
あなたもまた、いい加減自分の「悪人」ぶりを認めて、いっそおおっぴらに示していくといいでしょう。
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安全地帯の壁を取り払う
今週のしし座は、どれだけ嘲笑されようが、時代の先にあるべき現実の姿を自分なりに想像していこうとするような星回り。
2025年はZ世代を中心に、現代人の日常からすっかり失われてしまった共同体体験や、深いつながりを取り戻していこうとする動きが活発化していくように思われるのですが、ここで思い出される事例の一つが、フーリエの構想した「ファランステール」です。
フランス革命と同時代に生きた思想家のフーリエは、戸建ての家は隣人を締め出す無駄な障壁であり、疎外感と孤独感を呼び起こすと考え、富と権力のヒエラルキーから離れた自然豊かな場所での、共同生活の利点を生かした自給自足の1620人規模の農村協同体を構想しました。
あなたもまた、どんな家や生活こそが理想的なのか、改めて考え直してみるといいでしょう。
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あやしい共感
今週のおとめ座は、なぜか懐かしさを感じる情景におのずと吸い寄せられていくような星回り。
『若水を汲まん荒縄靴に巻き』(南うみを)という句のごとし。凍りついた雪の上で滑らないよう荒縄を靴に巻きつけ、今まさに井戸まで水を汲みに行くのだ。
そういう存在しないはずの記憶を思い出していくような仕方で、私たちは少しずつでもそれ以前とは異なる存在となり代わって、何らかのよみがえりを果たしてきたのではないでしょうか。
あなたもまた、経験していないはずの記憶を思い出していくことになるかも知れません。
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永遠の原始人たれ
今週のてんびん座は、「愛する」という虚しい言葉の代わりとなるような感覚をつかんでいこうとするような星回り。
人間はしょせん「断片的な存在」であることから免れえず、それゆえに、私たちが分断を前にして可能なことはただ「嫉妬深い、恨みがましい、妄執の鬼と化するに終る」ことだけなのだと述べたのは、近代文明が人間生活にもたらす悪影響を一貫して主題として扱ってきた作家D・H・ロレンスであり、その最晩年の論考である『黙示録論』でした。
いつの世にあっても人間は人間である限り他者や何らかの共同体との結びつきを求め、その成果として近代文明を築くにいたった訳ですが、ロレンスはそうした近代社会的な精神の在り様を厳しく批判しています。
あなたもまた、有機的宇宙の一部としてあるべく、できるだけ頭の声ではなく生き物としての本能に従ってみるといいでしょう。
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かすかな違和感から
今週のさそり座は、ひとり粛々とセレモニーに入っていくような星回り。
『初春や島田おもたきタイピスト』(日野草城)という句のごとし。この句は昭和のはじめのオフィスの光景。当時はまだ珍しかったであろうモダンなオフィスにモダンな職業婦人であるタイピストが働いているはずなのですが、ふだんは洋装の彼女たちも初出勤は和装だったのでしょう。
新年最初の出勤は和装でいってみなで初詣に出かけるといった昔の名残をのこしたような風習も、今ではすっかり失われてしまったどころか、リモートで出社そのものさえ行わない職場も少なくないのではないでしょうか。
なたもまた、すっかり形骸化してしまった日常に喝を入れ、再構築していくことがテーマとなっていくはずです。
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うめき声とともに
今週のいて座は、理性的な頭とは別個に存在する、自分の中のどうしようもない業のようなものを自覚していこうとするような星回り。
生涯を数多の旅に生きた江戸時代の俳聖・松尾芭蕉の遺稿から旅の記をとりあげ、死後に刊行された『笈の小文』は、その冒頭から読む者に切々と訴えかけてくる独特の迫力があります。
芭蕉ははじめから俳諧師を目指していた訳ではなく、「しばらく身を立む事をねがへども」とあるように、侍として出世することを願い、また、仏道を学んで精神の充足を求めたが結局は俳諧が妨げになり、どちらにもなり切れなかったのです。
あなたもまた、芭蕉ほどいのちがけの旅をすることは難しくとも、それくらいギリギリのところで「徒手空拳の戦い」を展開していきたいところです。
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雪と音と存在と
今週のやぎ座は、「存在」の定義をもっと身近に感じられるものへ書き換えていこうとするような星回り。
『思ひ出すやうに降る雪手紙書く』(名取里美)という句のごとし。今にも雪が降りそうな重い曇天が広がっていたのでしょう。
そんな空の力みがふっと抜けたような瞬間に雪が降ってきた。そのなんとも言葉にしようがない“感じ”を「思い出すやうに」と形容しているところに、思わず深く納得させられてしまう一句。
あなたもまた、生きようと思える気持ちをそっと下支えしてくれるようなものにこそ、そっと手をのばしていきたいところです。
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アナキストの本懐
今週のみずがめ座は、「くらがえする」ことへの躊躇をできるだけなくしていこうとするような星回り。
東京オリンピック前の1950年代終わりに発表されたデビュー作の『楢山節考』以来、深沢七郎という作家の作品は日本の大衆文化の規格や制度的な枠に呑み込まれることなく、「日本国」というリアリティを平然と越えていった数少ない日本語文学の一つでしたが、そうなりえた要因のひとつは、恐らく深沢が“お上”を信じるという体質をまったく持ち合わせていなかったからでしょう。
深沢は商人の家に生まれたこともあって、中学を卒業すると丁稚奉公に出されたそうですが、いとこの影響もあって、何回も奉公先をくらがえしたのだそうです。
あなたもまた、お上の滑稽な妄想や我儘に付き合う代わりに、ひょいと自分なりの「くらがえ」にいそしんでみるといいかも知れません。
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創造的な迷い
今週のうお座は、あざやかに新旧を織り交ぜていく手つきに神経を使っていこうとするような星回り。
『パプリカの赤を包丁始かな』(西山ゆりこ)という句のごとし。
「包丁始(ほうちょうはじめ)」という古風な季語と、赤パプリカがよく映えるようなどこかポップな生活感とが、なにかの拍子に鉢合わせて互いに面食らっているような想像が働いて、どこか妙な気分になってきます。
あなたもまた、できるだけ思いきった実験を生活に持ち込んでみるといいでしょう。
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