「短距離はJRが安い」はもう過去の話? JR東日本の運賃改定で「電車特定区間」はついに関西だけ… 東京メトロや私鉄大手の動きは

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2025年01月06日 17:50  まいどなニュース

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2026年3月に運賃改定するJR東日本(Pirlo21/stock.adobe.com)

JR東日本は12月6日に運賃改定を発表しました。改定予定時期は2026年3月です。

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今回の改定は首都圏へ出張される方にも大きな影響が出る内容となっています。特に東京〜新宿間の移動は工夫が要るかもしれません。運賃改定の攻略法を考えていきます。なお、JR東日本と東京メトロの運賃は交通系ICカード利用の場合です。

電車特定区間は関西だけに?

今回の運賃改定のポイントは「東京の電車特定区間」ならびに「山手線内」という運賃区分がなくなり、すべて「幹線」になることです。

電車特定区間とは、国鉄末期に大都市を走る路線に設定された割安な運賃区分です。割安な運賃区分が廃止されるわけですから、事実上の値上げとなります。

電車特定区間・山手線内の初乗り(1〜3km)は146円から155円に上がります。

電車特定区間は大阪と東京のみに設定されています。東京の電車特定区間が廃止されるわけですから、JR東だけが廃止すると、電車特定区間は大阪のみになることに。

ちなみに、JR西日本は2025年4月1日に運賃改定を行います。大阪の電車特定区間の4〜6kmは170円から180円に変わります。

一方、改定後の首都圏の4〜6kmは199円ですから、関西以外の方が京阪神のJR線に乗るとこれまで以上に運賃の安さを実感することでしょう。

なおJR西は、12月18日の定例会見で、新たな運賃改定に対しては否定的な姿勢を示しています。

東京〜新宿間の移動に要注意

様々な区間が値上げになりますが、特に注意が必要な区間は東京〜新宿間です。JRで東京から新宿へ移動となると、中央線か山手線の利用が考えられます。中央線東京〜新宿間、山手線はともに電車特定区間よりも安い山手線内に属します。

東京〜新宿間の普通運賃は208円です。改定後は幹線の運賃が適用され253円に。現状よりも約2割も上がります。往復すると90円の値上がりですから、無視できません。

回避方法は東京メトロ丸ノ内線を使うこと。東京〜新宿間の運賃は209円ですから、現状のJR線とほぼ同じ運賃で利用できます。

また、従来ですと「短距離はJRが安い」というイメージがありましたが、その認識も変わるかもしれません。改定後は1〜3kmは155円(山手線内・電車特定区間の現状146円)、4〜6kmは199円(山手線内・電車特定区間の現状167円)に変わります。

現在の東京メトロの普通運賃は1〜6kmが178円です。つまり、改定後は東京メトロよりJRが安い区間は1〜3kmのみに変わります。

ただし、このシミュレーションは東京メトロが値上げをしない、という前提に基づいたものです。JR東の値上げ発表により、東京メトロをはじめとする大手私鉄が値上げをするか否かも注目ポイントです。

(まいどなニュース特約・新田 浩之)

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