iOS18では、ゲームアプリをプレイする際に自動で有効になる「ゲームモード」が追加された。同機能によってデバイスのバックグラウンド処理が制限され、周辺機器との接続も効率化し、ゲームの処理が優先されることになる。
本稿では、こうしたゲームモードの概要をおさらいしつつ、ゲームモードが不要な場合に、機能をオフにするための具体的な操作についても、チェックしていこう。
●「ゲームモード」と「“ゲーム”集中モード」
冒頭からかなり複雑な説明となってしまうが、iOS 18には「ゲームモード」と「“ゲーム”集中モード」という2つの機能が混在している。前者はゲームアプリの起動時に勝手にオンになる機能で、バックグラウンドでの処理を制限してデバイスの挙動を最適化するものだ。一方、後者はゲームプレイ時に備えて通知やアプリの表示を制限する機能であり、全くの別物である。
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ゲームモードを有効にするのに、ユーザー側での特別な操作は不要だ。対応端末でゲームアプリを起動することで、自動的に機能が有効になる。
ゲームモードが有効になると、先述の通り、バックグラウンドでの処理が制限される。これによってグラフィック負荷の高いゲームや高い応答速度が必要になるゲームなどをプレイする場合に、デバイスの負担が軽減され、安定したフレームレートや応答速度が保たれやすくなるのがメリットだ。
周辺機器を接続する場合には、Bluetooth接続のポーリングレート(つまり機器間でデータをやりとりする頻度)が2倍にアップするとされる。例えば、対応のコントローラーを接続した場合、入力操作の遅延が減少し、よりプレイヤーの意図した操作が反映されやすくなる。「AirPods Pro(第2世代)」を使用している場合には、ワイヤレスでのオーディオ遅延も短縮されるという。
一方、電話やメッセージなどの通知を制限するには、「“ゲーム”集中モード」をオンにする必要がある。これは「集中モード」の1つなので、「指定のゲームアプリを起動した際に有効にする」といった挙動のカスタマイズをユーザーがあらかじめしておく必要がある。
これを併用することで、重要度の低いアプリ等からの通知が制限され、ユーザーはプレイ中の集中力や没入感を保ちやすくなる。
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●ゲームモードをオフにする方法
続いて、ゲームモードをオフにする方法だ。先述の通り、ゲームモードは自動で有効になるので、良くも悪くもゲームプレイ時にバックグラウンドでの処理が制限されてしまう。
例えば、自宅でゲームアプリをプレイしながら、バックグラウンドで大容量のデータをダウンロードしておきたいといったケースもあるかもしれない。
「iPhone 15 Pro」シリーズや「iPhone 16」シリーズなどで、ハードウェアアクセラレーションによるレイトレーシングを生かすようなAAAタイトルをプレイするならばともかく、もし処理の軽いゲームアプリを遊ぶだけならば、ゲームモードがオフになってもなんら問題はない。もし支障を感じたら機能をオフにしてしまうのが良いだろう。
具体的には、ゲームの起動時に画面上部に表示される「ゲームモード オン」という通知をタップし、表示される画面から「ゲームモード オン」のボタンをタップすることで、機能をオフに切り替えられる。
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また、既にゲームを開始しており、通知が消えてしまった場合には、ゲームを起動した状態で、コントロールセンターを開くと、画面の最上部に「◯◯(ゲームタイトル) ゲームモード>」という表示が現れるので、ここをタップすることで、同じ画面が開く。
なお、こうしたゲームモードの挙動については、公式な解説文がかなり限られているので、いまだに全体像が不明瞭だ。本稿の解説にも過不足があるかもしれない点はご留意いただきたい。
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