全国高校ラグビーは7日、大阪・花園ラグビー場で決勝が行われる。Bシードの東海大大阪仰星(大阪第2)は3大会ぶり7度目の優勝を目指し、Aシードの桐蔭学園(神奈川)は大会連覇で5度目の頂点を狙う。両校の決勝での顔合わせは通算3度目で、過去2戦は東海大大阪仰星が制している。大一番を翌日に控え、東海大大阪仰星は大阪・枚方市内の自校体育館で約2時間の調整を行った。
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最終決戦に向け、東海大大阪仰星フィフティーンが士気を高めた。約2時間の最終調整を終え、選手同士が大きな輪をつくる。手をつなぎ、心を1つにした。共同主将でフランカー青野寛大(かんだい、3年)が、熱く語り始める。
「明日はみんなで最高の景色を見よう。そのために全員で絶対に勝利しよう」
主将の言葉にレギュラー、控えメンバー、その場の誰もが奮い立つ。感極まる1年生もいた。「最後は1つになった。チーム全員で優勝に向かうことができている。いい練習になったと思います」と胸を張った。
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泣いても、笑っても最後の一戦となる。相手は前回王者の桐蔭学園だ。「基礎基本を最後まで大切に、1つ1つの積み重ねで戦っていきたい」と表情を引き締めた。湯浅大智監督(43)は「全力を尽くして、やり切って、さらに成長する。ここが集大成ではなくて、人生の歩みの中で成長していく最中に日本一の成果を得る。そういう感覚で歩んでほしいなと思います」と語った。
桐蔭学園との花園決勝は3度目の顔合わせ。過去2戦2勝も、今季は春の全国選抜大会で敗れ、練習試合を含めれば連敗中。さらに、前回大会の準々決勝でも黒星を喫した。青野主将は「去年はベンチでずっと見ているだけで終わったので。悔しい思いをしましたし、全員で戦おうと話もした。(決勝で)チーム全員がつながっていることを証明したい」と雪辱に燃える。
現チームのクラブ目標は「染める」で、目標達成の10箇条として「<1>魁(さきがけ) <2>元気 <3>感謝 <4>情熱 <5>信頼 <6>厳しさ <7>覚悟 <8>バチバチ <9>精鋭無比 <10>紡ぐ」を設定した。「染める」の意味は「花園優勝で、スタンドを(チームカラーの)紺色で染めたい」。3大会ぶり7度目Vを果たし、冬の聖地を“仰星カラー”に染める。【佐藤究】
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