東京・新宿区にある大学受験予備校「ニチガク」の運営会社が、破産申し立てに向けて調整していることが分かりました。大学入学共通テストの目前に予備校が閉鎖となり、利用していた受験生たちに影響が出ています。
東京・西新宿で40年以上続く大学受験予備校の「ニチガク」。けさ訪れてみると、出入り口には張り紙が…
「債務の支払いに窮する状態にあるため、破産申し立てを視野に入れる予定」
代理人弁護士によりますと、「ニチガク」を運営する日本学力振興会は、去年から資金難に陥ったため、今月中旬までに破産申し立てを行うということです。
教室は現在、閉鎖。きょうは、利用者たちが残った荷物を引き取るため、教室を出入りしていました。
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高校1、2年生の利用者
「4日に朝行ったらみんな知らない感じで、これ(張り紙)で知らされた」
利用者たちは去年の12月30日まで予備校に通い、おととい、冬期講習で教室を訪れた際、閉鎖を知ったといいます。
高校1、2年生の利用者
「うちらは高1、高2なのでまだあれなんですが、高3の人とか泣いちゃったりしていて。本当に運営が最低だと思います」
今月18日と19日には、大学入学共通テストが迫っていることから、高校3年生の利用者も不安を口にしていました。
高校3年生の利用者
「いきなり終わっちゃったのでショック。授業を受けられないことで、本番困ったら嫌だなというのはあります」
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また、こちらの高校2年生は医学部を目指し、多額の授業料を前払いしていました。
医学部を目指す高校2年生
「受験前までの前払いで250万円ちょっと一括で払った。返ってこないとなると…。まだ通い始めて1か月だった。(破産申し立て調整)知っていてやっているなら詐欺なんじゃないかと不信感が募っています」
「ニチガク」では、講師への報酬も未払いになっているといいます。
ニチガクの非常勤講師
「給料は11月分と12月分払われていない。ほかの先生は3か月という人もいれば、4か月もいるかも。入試直前、冬の講習会の最中に破産・倒産して全部丸投げするのは聞いたことない。あまりにもひどい」
代理人弁護士などによりますと、ニチガクでは生徒数が一時200人を超えていましたが、130人まで落ち込んだほか、設備投資などで資金繰りが厳しくなったということです。
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ニチガクの生徒については、受け入れ先を探している最中ですが、まだ決まっていません。