「この会社ダメだな」と思う瞬間は、取引先の残念な営業マンを見た時にも訪れる。北海道の40代女性(事務・管理/年収550万円)が勤務する会社には、「日本だけではなく、海外でも有数の大企業」の地方支店から月に数回、営業マンが訪れるという。
以前の担当者は「気配りの人」で、事務職の女性にもきちんと名刺を渡し、名前を呼んで挨拶をしてくれたと称賛する。しかし次の担当者は「少し変わっていて怖かった」そうで、ある時は女性がトイレに入っていて来客対応ができなかった時に、
「トイレにまで来て声をかけてきた」
こともあったそう。つまり勝手に社内に入って来たのだ。その人は退職し、また担当者が変わったが、さらにドン引きする出来事が起きた。(文:篠原みつき)
間違いを指摘すると「あぁー作った担当者に、直すように伝えます」とまるで人ごと
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次に担当になった現在の営業マンは「偉い人には媚を売り、下の者はどうでもよいと考えてる人」だという。
「担当が変わり1年以上経ちますが、名刺を社長など偉い人以外に渡す事もせず、アポも社長に連絡を入れ正面玄関を通らず入ってくる」
事務職をスルーしているだけでなく、受付を務める人の都合も省みず「昼休み、終業時間関係なく来る」という。前々任者は必ず事前に連絡をくれていたため、この態度が雑に感じるのは無理もない。やがて本格的に憤る事が起きた。
「先日その担当者の契約書に判を押すのに、私が呼ばれ書類を確認し押印をするように、社長に言われました。 いつも見下していたであろう事務の私が実は役職があり、その契約を担当していた事に驚いてる様子」
「そして書類を見ていたら契約日の間違いを発見。指摘すると『あぁー作った担当者に、直すように伝えます』とまるで人ごと」
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このずさんさには、女性も呆れた様子で「いくら作ったのがその営業マンではなくても、契約書を持ってきたのはその人。書類の責任は少なからずあるはず」と違和感を語る。しかし相手は
「何の謝罪もなく『とりあえず内容は変わらないので、ハンコ押しちゃってください。新しいの持ってきますから』と軽く一言」
大事な契約の場面でずいぶん軽いノリだ。女性も「大手企業の社員も色々いるな」とドン引きしていた。
「あー大丈夫です。 読めればいいんで何の問題もありません」と言い帰ったが
後日、その営業マンは正式な書類を持って女性のもとを訪れたが、対応は相変わらずだった。
「やはり見下しているのか、私が一人だと『僕押しますんで、ハンコ貸してください!』と。しかし彼は上下逆に横判を押したのです」
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「大丈夫ですか?と言う私に『あー大丈夫です。 読めればいいんで何の問題もありません』と言い帰ったのですが、その後事務の方から連絡があり、『先日押し間違えられた契約書ですが……』とまるで私が押し間違えたような言い方だった」
重要な契約書に「ハンコ貸してください」も信じられない発言だが、上下逆とはまるで緊張感がない。しかもミスを他人になすりつける傍若無人ぶり。これにはさすがに事務の人へこうクレームを入れた。
「そちらの営業の方がハンコを貸してくれと言い、自分で押した事、契約書の印鑑なのに、そちらが押すのはいかがなものかと思っていた事、読めればいいと言っていた事など事務の方に伝えました」
相手は話をちゃんと聞いてくれて、「その営業マンではなく、上のものに伝えます」と言ってくれたという。しかし、その後。
「年末の挨拶で、その営業マンと上司2人も挨拶に来ましたが、いっさいその件には触れないし、事務の私には挨拶ももちろん名刺もなかったです」
こう静かな怒りを再燃させていた。
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