転売目的を隠して米アップル社製のノートパソコン「マックブック」を学割で購入したとして、警視庁暴力団対策課は8日、職業不詳の趙麗容疑者(51)=埼玉県川口市=と、19〜28歳の大学生や大学院生ら6人の計7人の中国籍の男女を詐欺容疑で逮捕したと発表した。趙容疑者は中国系転売グループの指示役とみられる。
アップル社は「学生特別価格」という学割を設定しており、学生はパソコンなどの商品を定価の約1割引きで購入できる。ただし同社の販売条件では、学割を適用した場合、商品を転売して利益を得ることは購入から1年間禁じられている。
警視庁によると、趙容疑者らはSNS(ネット交流サービス)などを通じ、購入役の中国人留学生らを募集。2024年2月からの約7カ月間で約1億2000万円相当の商品を購入し、販売条件に違反した転売を繰り返していたとみられる。
趙容疑者の逮捕容疑は24年5月14日、他に逮捕された購入役の6人に指示して、東京都中央区銀座8の「アップルストア銀座」で、転売目的を隠してマックブック11点(計約313万円相当)を学割で購入し、だまし取ったとしている。警視庁は7人の認否を明らかにしていない。
趙容疑者は「アップルストア表参道」前で23年9月に、準暴力団「チャイニーズドラゴン」のメンバーらと騒ぎを起こしていたとされる。当時、チャイニーズドラゴン内の二つのグループが新型アイフォーンの転売を巡りトラブルになっていたという。
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警視庁はマックブックの転売先など詳しい経緯を調べている。【遠藤龍】
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