63歳で特別支給の老齢厚生年金をもらえるのですが、65歳からもらえる年金を繰り下げて年金をアップすることは可能?

0

2025年01月08日 20:30  All About

  • チェックする
  • つぶやく
  • 日記を書く

All About

年金制度にまつわることは、難しい用語が多くて、ますます不安になってしまう人もいるのではないでしょうか。今回は特別支給の老齢厚生年金をもらえる場合、65歳からの年金の繰り下げは可能かどうかについて、専門家が説明します。
老後のお金や生活費が足りるのか不安ですよね。老後生活の収入の柱になるのが「老齢年金」ですが、年金制度にまつわることは、難しい用語が多くて、ますます不安になってしまう人もいるのではないでしょうか。そんな年金初心者の方の疑問に専門家が回答します。

今回は特別支給の老齢厚生年金をもらえる場合、65歳からの年金の繰り下げは可能かどうかについてです。

Q:63歳で特別支給の老齢厚生年金をもらえるのですが、65歳からもらえる年金を繰り下げて年金をアップすることは可能?

「私は今60歳で10年ほど厚生年金加入期間があり、63歳で特別支給の老齢厚生年金をもらえるのですが、65歳からもらえる年金を繰り下げて年金をアップすることは可能なのでしょうか」(みーさん)

A:65歳からもらえる年金を繰り下げて年金をアップすることは可能です

相談者は、現在60歳で、63歳から特別支給の老齢厚生年金を受け取れるとのことですので、昭和38年、または昭和39年1月1日〜4月1日生まれの女性と思います。特別支給の老齢厚生年金は繰り下げすることができませんが、65歳から受け取る老齢年金は、受給開始年齢を最長75歳まで繰り下げして、受給額を増やすことができます。

相談者が65歳になり、老齢年金がもらえるようになると、65歳になる誕生月の初め頃(1日生まれの方は前月の初め頃)に、日本年金機構から「年金請求書(国民年金・厚生年金保険老齢給付)」が送付されます。

66歳以降に、65歳からもらえる老齢基礎年金・老齢厚生年金の両方の繰下げを希望される場合には、「年金請求書(国民年金・厚生年金保険老齢給付)」を提出する必要はありません。

老齢基年金のみ、老齢厚生年金のみのどちらか一方の繰下げを希望する場合は、「年金請求書(国民年金・厚生年金保険老齢給付)」の「老齢基礎年金のみ繰下げ希望」・「老齢厚生年金のみ繰下げ希望」欄に丸を記載して、日本年金機構に提出することで繰り下げて年金を増やすことができます。

繰り下げすると、ひと月あたり0.7%多くなりますので、最長75歳まで繰り下げて受給すると、65歳から受け取る年金額と比べて、84%多くもらえるようになります。年金の支給を希望する時期に、年金事務所または街角の年金相談センターで繰下げ請求の手続きをすることになります。

監修・文/深川 弘恵(ファイナンシャルプランナー)

都市銀行や保険会社、保険代理店での業務経験を通じて、CFP、証券外務員の資格を取得。相談業務やマネーセミナーの講師、資格本の編集等に従事。日本FP協会の埼玉支部においてFP活動を行っている。
(文:All About 編集部)

    前日のランキングへ

    ニュース設定