安藤美姫さん、18歳で覚えた報道への違和感 亡き父と五輪出場を結びつける取材に「どういうストーリーにしたいの?と心に引っかかった」

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2025年01月09日 19:10  まいどなニュース

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報道への疑問を抱いた出来事を振り返ったプロスケーターの安藤美姫さん(C)AbemaTV

プロフィギュアスケーターの安藤美姫さんがMCを務める『ABEMA Prime』(ABEMA NEWSチャンネル)が6日に放送。事件や事故、災害における犠牲者の人となりが“美談”として伝えられることに違和感を抱く遺族と、メディアの報じ方について考えました。

【写真】週刊誌報道を振り返り涙ぐむマギーさん

番組が取り上げたのは、2012年に大阪で起きた水難事故。川で溺れていた3人の中学生を、通りがかりの男性が発見、救助しようと飛び込みました。中学生のうち2人は助かりましたが、中学生1人と助けに川に入った男性の2人が死亡。この事故は各メディアで扱われたが、再発防止策や救助のあり方などの報道は少なく、多くは「責任感の強い人」「勇敢」などと、救助するために命を失った男性の行動を讃えるニュースとして取り上げられました。番組では男性の妻を取材。「再発防止に報道をつなげてほしかったが、人となりばかりがフィーチャーされ、夫の死は美談として消費されたと感じた」と当時を振り返りました。

番組MCの安藤さんは「起きたことの事実を伝え、2度と同じことが起こらないように伝える報道だけでいいと思う」とコメント。また、報道に対して疑問を抱いた出来事を振り返り、「私は小学生の頃に父を事故で亡くしているが、18歳で五輪に出場することが決まると、『お父様が亡くなられていると聞きました。お父様のために滑られるんですよね?』『どういう気持ちを捧げますか?』と記者会見で質問を受けた。父のことは五輪の舞台とは無関係なのに、このことをどういうストーリーにしたいの? と心に引っかかった。そして、父のためにスケートをやっていたわけではないので、『事故を蒸し返された』と感じた」と打ち明けました。その上で、「遺族の気持ちを考えると、人の死を美談にして欲しくないと思う」と語りました。

『ABEMA Prime』はABEMA NEWSチャンネルにて毎週月曜から金曜21時放送。

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