【春高バレー】V3駿台学園エース川野琢磨「勝たせたい思い強かった」梅川監督の涙「初めて」

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2025年01月12日 21:12  日刊スポーツ

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日刊スポーツ

駿台学園対東福岡 最優秀選手に選ばれた駿台学園・川野(撮影・野上伸悟)

<バレーボール全日本高校選手権(春高バレー)男子:駿台学園3−0東福岡>◇12日◇最終日◇決勝◇東京体育館



男子は駿台学園(東京)が、東福岡をストレートで破り3連覇。全国総体、国スポとの「高校3冠」を果たした。


   ◇   ◇   ◇


駿台学園が、初戦から1セットも落とさない完全優勝で、歴史をアップデートした。第1セットから組織的なディフェンスと、身長197センチを誇るエース川野琢磨(3年)を中心とした多彩な攻撃を展開。超高校級のチーム力を示し、過去10年間で3度優勝を誇る名門に付け入る隙を与えなかった。川野が「初めて」と明かす梅川監督の涙。その横顔に3連覇&高校3冠の偉業を実感し「勝たせたい思いは強かった。本当によかった」とかみしめ、自身は最優秀選手賞も受賞した。


最強軍団は試練を乗り越えて「最強」になった。昨年末に行われた清風(大阪)との練習試合。2連続でセットを失った。大学生とも試合を重ねており、この世代になって高校生に連取されることは初めて。「自信が揺らいだ」。監督から指摘されたのは心の弱さ。追われる立場の重圧からか置きに行くプレーがあった。「相手どうこうではない」。仲間たちと語り合い「自分たちの実力があれば成し遂げられないことはない」と、一丸で最後の舞台に立った。


NECでアナリストを経験した指揮官の下、13年の就任以来データを駆使した精密なバレーでトップを走り続けてきた。部には学年ごとに専任のアナリストを配置。今大会も試合ごとに約6時間かけて相手チームの分析に励んだ。「駿台に入ったから攻撃だけじゃなく守備でも貢献できるようになれた」と感謝する。早大への進学が決まっているが、SVリーグの東京GBでも並行してプレーする予定。「日本代表で攻守で貢献したい」と誓うエースは、世代一だけでは物足りない。【勝部晃多】

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