マンチェスター・ユナイテッドに所属するトルコ代表GKアルタイ・バユンドゥルが、2013−14シーズン以降のFAカップにおいて初の快挙を成し遂げた。
FAカップ3回戦が12日に行われ、歴代2位となる13回の優勝を達成しているマンチェスター・ユナイテッドは、最多14回の優勝を誇るアーセナルと対戦した。試合は序盤からアーセナルに押し込まれる苦しい展開となったものの、無失点で前半を終えると、後半立ち上がりの52分には右サイドを抜け出したアルゼンチン代表FWアレハンドロ・ガルナチョからの折り返しをポルトガル代表MFブルーノ・フェルナンデスが右足で沈め、マンチェスター・ユナイテッドが先手を取る。
しかし、61分にはポルトガル代表DFディオゴ・ダロトがこの日2枚目のイエローカードを受けて退場処分となり、マンチェスター・ユナイテッドは数的不利に陥ると、直後の63分にはブラジル代表DFガブリエウ・マガリャンイスに同点ゴールを許す。69分にはアーセナルにPKが与えられたが、ノルウェー代表MFマルティン・ウーデゴーアの放ったシュートは、バユンドゥルが完全にコースを読み切って防いでみせる。76分と後半アディショナルタイムには、ともにイングランド代表MFデクラン・ライスに決定的なシュートを放たれたが、2つの場面でもトルコ代表の守護神が立ちはだかった。
延長戦へ入っても次の1点は生まれず、PK戦へ突入すると、またもバユンドゥルが躍動。後攻だったアーセナルの2人目、ドイツ代表MFカイ・ハヴァーツのキックをきっちりとストップした。このあとはすべてのキッカーが成功させたため、マンチェスター・ユナイテッドは5−3でPK戦を制し、FAカップ4回戦進出を決めていた。
データサイト『Opta』によると、勝利の立役者となったバユンドゥルは、2013−14シーズン以降のFAカップにおいて初の快挙を成し遂げたようだ。同一の試合において、試合中とPK戦の双方でPKを止めたプレミアリーグのクラブに所属する選手は、バユンドゥルが初だという。
守備陣の奮闘もありながら、“ヒーロー”の活躍もあってFAカップ4回戦に駒を進めたマンチェスター・ユナイテッドは、同ステージでもプレミアリーグに身を置くレスターと対戦することが決まっている。