元デンマーク代表DFシモン・ケアーが13日、母国『TV2Sport』のインタビューを通して、現役引退を表明した。
1989年3月26日生まれで現在35歳のケアーは、昨年夏に4年半にわたって在籍したミランを退団。以降はフリーの状態が続いていたが、2025年に突入したこのタイミングで、スパイクを脱ぐことを表明した。ケアーは『TV2Sport』のインタビューにおいて、次のようにコメントを発した。
「今夏にミランを離れたタイミングで急きょ決断を下したわけではない。EURO2024の前年から考えていたことでもあるんだ。ミラノでの生活が終わりに近づくにつれて、その先に何があると思う?実際にミランを退団し、デンマーク代表のキャプテンとして戦ったEURO2024の後、こうなることを考える機会はたくさんあった。もちろん、次のステップに向けた期待は皆無ではなかったけれども、最も大事にしたいのは家族にとって正しいことであるか否か。その次にスポーツにおける考えを巡らせる」
「僕の頭の中には、ミランを退団するタイミングでキャリアを終えるという考えもあった。自分の頭で考えを巡らせ、これ以上の結末はないと思っていた。最後に『サン・シーロ』に立った経験は、何事にも変え難いほど感動的なものだったしね。自分以外の誰かに何かを発表する必要はまったくないと思っていたが、今思えば違ったやり方もできたのかなとは思う。ただし、今はこのような決断を下し、まったくもって後悔はないよ」
母国のミッティランでプロキャリアをスタートさせたケアーは、その後はパレルモ、ヴォルフスブルク、ローマ、リール、フェネルバフチェ、セビージャ、アタランタ等欧州各国のクラブを渡り歩き、2020年1月にセビージャからミランへレンタル移籍加入した。シーズン終了後に完全移籍へ移行すると、2021−22シーズンには大ケガにも見舞われながら、前半戦は“ロッソネロ”の最終ラインの主軸に君臨し、ミランにとって11年ぶりのスクデットに貢献。ミランでは公式戦通算121試合出場1ゴールを記録した。
また、デンマーク代表としても2009年6月にデビューを飾って以降、長きにわたって主力として活躍。FIFAワールドカップ、EUROともに3度出場した。2016年夏からはキャプテンも託され、EURO2020ではベスト4入りに貢献。国際Aマッチ通算で132試合出場5ゴールを記録しているが、これはマンチェスター・ユナイテッドに所属するMFクリスティアン・エリクセンに次ぐ歴代2位の出場試合数となっている。