今季は二刀流復活! 大谷翔平が次に狙う「史上初」は何!?

1

2025年01月14日 06:40  週プレNEWS

  • チェックする
  • つぶやく
  • 日記を書く

週プレNEWS

キャリアハイの打撃成績だった昨季。長年の夢だったワールドシリーズも制覇するなど、充実の一年だった

ドジャース1年目の昨季、打者に専念して前人未到の「50−50」を達成した大谷翔平。二刀流復活が期待される今季はどんな活躍を見せてくれるのか? 野球界の常識を覆し続ける男の「次なる史上初」を考察する。

【写真】今季はいよいよ二刀流復活の期待がかかる大谷

■二刀流復活も投手としては未知数

「打者専念シーズンで盗塁が増えるから40−40を狙ってほしい」「打率を残せる」「DH初のMVPを期待したい」など、昨季開幕前からドジャース1年目の大谷翔平の活躍を細かく予見していた本誌おなじみの野球評論家、お股ニキ氏。今季の大谷が狙うべき「次なる史上初」について話を聞いた。

「二刀流復活が期待されていますが、投手に関しては未知数。2度目のトミー・ジョン手術からの復帰に加え、ワールドシリーズでの左肩脱臼の影響もあり、今季開幕からいきなりフル回転することは現状なさそうです」

投手としての復活を見据える上では、前回のトミー・ジョン手術からの復帰過程も振り返っておく必要があるだろう。2018年オフに1回目のトミー・ジョン手術を受けた大谷は、翌年、打者として復帰。

その後、投手として本格復帰を果たした21年には23試合登板で9勝をマーク。このシーズンで手応えをつかんだのか、翌年は大きく飛躍した。

「投手として最高潮だったのは22年です。28試合登板で15勝9敗、防御率2.33を記録。サイ・ヤング賞の得票数は4位でしたが、私は2位でもおかしくなかったとみています。そう考えると、今年は9勝した21年くらいの登板機会と内容を目指し、本格稼働は来年と考えるのが現実的でしょうか」

そもそも、二刀流でありながらフル回転が求められたエンゼルス時代と違い、戦力が充実しているドジャースでは、そこまで無理に投げなくてもいい。

「今オフ、サイ・ヤング賞2回のブレイク・スネルが加入しました。昨季途中離脱した山本由伸とタイラー・グラスノーが大きなケガをせず、大ベテランのクレイトン・カーショウも要所で投げてくれれば、中6日ローテも可能。無理して開幕に合わせる必要がなく、シーズン中も登板間隔を適度に空けて投げられるのはプラス材料です」

ドジャースのデーブ・ロバーツ監督も、東京ドームで迎える今年3月の開幕シリーズでの大谷の投手復帰について、「可能性は非常に低い」と明言している。このような状況を踏まえると、今季は無理に投手タイトルを目指すシーズンではないのかもしれない。

「仮に登板数が20試合ちょっとでも、圧倒的な投球内容で防御率1点台、165イニング、13勝、220奪三振くらいならサイ・ヤング賞の可能性もあります。ただ、投手タイトルを本気で狙うのなら、やはり最低でも28試合くらいは登板する必要があるでしょう」

では、本格稼働の期待がかかる26年に向けて、「投手・大谷」史上ベストパフォーマンスだった22年以上を目指すために改善したい点はどこか?

「22年の大谷は今よりも少し上から投げるバランスの良いフォームでした。しかし、WBCもあった翌年はスイーパーに頼りすぎたせいで、バランスが崩れた。

制球力は大谷の課題のひとつでしたが、与四球数の増加(44→55)にもつながりました。3度目のトミー・ジョン手術を防ぐ意味でも、バランスの良いフォームで投げてほしいです」

また、本気でサイ・ヤング賞を狙うには、かつてイチローが提言した"大谷の可能性"も試してみる価値があるという。

「イチローは大谷について、『シーズンごとに投手としてサイ・ヤング賞、打者として本塁打王を狙う二刀流が面白い』と語っていました。

昨季はまさに打者専念で本塁打王を獲得しましたが、大谷自身が認めるように投手としての年齢的なタイムリミットが迫っているのも確か。それだけに、今後は投手専念でサイ・ヤング賞を狙うシーズンもつくってほしいです」

■投手史上初の「三冠王」へ

投手としては慣らし運転だとしても、昨季数々の偉業を成し遂げた「打者・大谷」にとっては、ますます本領発揮が期待できそうな2025年。果たして、どんな記録や数字が狙えるのだろうか?

「昨季は打者に専念し、54本塁打、59盗塁はキャリアハイの記録でした。とはいえ、シーズン半ばは『50−50』が見え始めたことで本塁打狙いの強振になり、一時、打率を落としました。

シーズン序盤、そして驚異的な得点圏打率を見せたシーズン終盤の打率が残るスイングを開幕から継続できれば、首位打者も十分狙えるでしょう」

昨季は本塁打と打点の二冠王に輝いた大谷。首位打者が狙えるとなれば、投手では史上初となる「MLB三冠王」が見えてくる。

「基本的に、バットは寝かせて構えるフォームのほうが確実性は高まります。昨季序盤はそれができていました。そもそも、パワーと確実性はトレードオフではなく、むしろ確実性が高まれば本塁打数も増えるもの。

大谷のパワーが超一流であることは誰もが認めるところなので、確実性もその水準まで高めていってほしいです」

その上で、試合状況やシーズンの流れの中で、臨機応変にプレースタイルを変えられるのが理想だという。

「サッカーの強豪クラブがリーグ戦とカップ戦で戦い方を変えるように、勝てる球団というのはペナントレースではパワーを前面に出して圧倒しつつ、負けられない戦いが続くシーズン終盤からプレーオフにかけては小技を駆使するなど、柔軟に対応できるもの。それを個人でやったのが24年の大谷でした。

今季、その振り幅をより滑らかにできれば、打率も安定し、三冠王も手中に収めるでしょう」

周囲が「無理だ」と思うことほど覆してしまうのが大谷翔平という男。投手タイトル獲得、三冠王達成にも大いに期待したい。

文/オグマナオト 写真/時事通信社

このニュースに関するつぶやき

  • 狙えるものでもない! 結果的な
    • イイネ!1
    • コメント 0件

つぶやき一覧へ(1件)

ランキングスポーツ

前日のランキングへ

ニュース設定