退任を間近に控えたアメリカのバイデン大統領が4年間の外交を総括する演説を行い、同盟国との関係強化で得られた成果をトランプ次期政権も活用すべきだと訴えました。
アメリカ バイデン大統領
「私は次の政権に非常に強力な手札を引き継ぎます。より多くの友人と、より強固になった同盟を引き継ぐのです。敵は弱体化し、圧力を受けています。再び主導権を握ったアメリカを引き継ぐのです」
バイデン大統領は、任期中の4年間でNATO=北大西洋条約機構の連携を強化したことや、アメリカ・日本・韓国の3か国の協力を進めたことなどを挙げて、「我々の同盟はここ数十年で最も強固になった」と強調。
多国間の協力よりも2国間の交渉を好むトランプ次期大統領を念頭に、「アメリカは我々が築いた成果を活用し、引き続き各国をひとつにし続けるべきだ」と訴えました。
また、「次の政権にはクリーンエネルギーの必要性を疑っている人たちがいるが、それは大間違いだ」と、気候変動対策に後ろ向きなトランプ氏をけん制。
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さらに、「シリア情勢にアメリカは関与すべきではない」と主張するトランプ氏に対し、「アサド政権崩壊が『イスラム国』の復活につながらないようにしなければならない」とも注文をつけました。