スタイリストの亘つぐみさん ファッション誌やCMのほか、数々の芸能人、モデル、「逃げ恥」や「黒革の手帖」など人気ドラマのスタイリングを手掛けるスタイリストの亘つぐみさん。インスタグラム(@tsugumiw)で披露しているご自身のファッションやライフスタイルも、多くの女性から支持されています。
亘さんのコーディネートは、どれもシンプルで洗練された華やかさがあります。還暦を迎えても、なおパワフルに、自由に毎日を楽しむ姿が印象的。
そんな亘さんが「体型が崩れてきた、お金がない、センスに自信がない…」などといった悩みを抱える女性に、少しでも前向きにおしゃれを楽しめるコツや秘訣を伝授。
第14回目は、「今月のつぐみさんのお気に入り」です。(初公開日は2022年1月12日 記事は取材時の状況)
◆自転車を理由に買ってしまった高級バッグ
亘つぐみさん(以下、亘)「最近、自転車を買って、すごく気に入ってよく乗っているんですが、その時に使えるバッグが欲しいと思って〈BOTTEGA VENETA(ボッテガヴェネタ)〉のチェーンバッグを購入しました。高いから散々悩んで買わないでいたんですが、自転車を理由に“必要なものだから”という気持ちになって、ついに買ってしまいました」
――鮮やかな緑が印象的です。
亘「実はブラックが欲しかったのですが、チェーンは絶対にシルバーがいいと思っていたんです。ブラックはチェーンがゴールドで、それも素敵ではあったんですが、試着して見たらコーディネートに対して主張が強くて。それに、ボッテガはこのグリーンが象徴的なので、“遊び”のアイテムとしてこちらがいいなと思って買いました」
――グリーンのバッグはどんなコーディネートに合わせますか?
亘「なんにでも合わせていますよ。まったく気にしません。小さく見えますが、意外と容量が入るのも購入ポイントでした。ジムに行ったり、買い物に出かけたりする際に自転車に乗りますが、これを斜め掛けしています。自転車も素敵なので、またの機会に紹介しますね」
◆女性の髪の悩みを解消するヘアマスク
亘「〈TWIGGY(ツイギー)〉というサロンの松浦美穂さんと〈YUMEDREAMING(ユメドーリーミン)〉が共同開発した〈TWI(ツイ)〉のインテンシブヘアマスクは、この先10年の髪を作り上げると言われているんです。薄いとか細いとか、髪の毛の悩みは女性も多いと思うんですが、コシを強くしてしっかりした髪に導いてくれるアイテムです」
――どのように使っていますか?
亘「髪の毛は普段は湯シャンで、シャンプーでは3日に一度くらいしか洗わないのですが、その都度使っています。シャンプーした後に、髪に塗布して15分放っておきます。少し長いように思えますが、その間にゆっくり湯船に浸かったりして時間をつぶしますね。トリートメントがいらないくらいツルッとした指通りになります」
◆髪を意識し始めたのは50歳くらいから
――ヘアケアはいつくらいから意識し始めましたか?
亘「50歳くらいからだと思います。“あれ? 私の髪の毛、こんなに細かったっけ?”と感じたことがきっかけ。毛量が多かったからこそ、余計にわかりやすくて」
――実際に使ってみていかがですか?
亘「2〜3か月使ってみて、しっとりさらさらになった実感があるので、使い続けてみようと思っています。友人に〈パミロールヘアートニック〉もいいと聞きましたよ」
◆あまり気にしすぎないのも大事
――髪の毛に対して、他に何かされていますか?
亘「私はくせ毛なので、髪質改善をしているんです。それは縮毛矯正やストレートパーマみたいに傷むことがあまりありません。白髪染めももちろんしています。抜け毛も多いけれど、ケアをすることで、マイナスなことはあまり気にしすぎないようにしています」
――白髪染めはいつくらいからしていますか?
亘「全然記憶にないけれど…おそらく10年はやっていると思います。気付いたらやっていましたね。白髪は個人差があって人それぞれなのでなんとも言えませんが、やっぱり気になりますよね。きれいなグレイヘアの方を見ると、いつあんなふうになれるのかしら、と思います。私は特に人と多く会う仕事なので、身だしなみのひとつとして考えています」
◆コレクションしたくなるイニシアルアイテム
亘「 MAISON de SABRÉ(メゾンドサブレ)〉は一種のコレクターのようになっていますね。たくさん持っています。シボ感のあるレザーのシリーズは他のブランドからも展開されていますが、メゾンドサブレは意外とリーズナブルだから、ついつい集めてしまうんですよね。高級感もあって素敵です」
――ミニバッグが流行っていますが、このマイクロクロスボディバッグひとつで出かけられますか?
亘「もちろんですよ。今はキャッシュレス決済も多いし、この中にカードだけ入れて出かけることもあります」
◆マイクロバッグはアクセサリー感覚で楽しむ
――手持ち無沙汰でソワソワしませんか?
亘「全然しません。なるべく手持ちは少ない方がスマートだし、軽快ですよね。それに、荷物が少なければどこかに置き忘れてしまったりすることもありません。バッグが大きいと、なんでも入れてしまうから無駄なものが増えてしまったりします。ただ私は車移動だから、大きなものは車においておけるので、ものが少なくても大丈夫なのかもしれません。基本的にはトートバッグは持っていて、マイボトルや化粧ポーチ、ハンカチは持ち歩いているけれど、ほんとにちょっとそこまで、の時にはほとんど手ぶらですね」
――セカンドバッグ感覚ですね。
亘「というよりは、アクセサリー感覚だと思います。でも、使い方は自由だと思いますよ」
<取材・文/松本昇子>
【亘つぐみ】
東京生まれ。スタイリスト。「VOGUE」「ELLE」「HERS」etc…の雑誌、写真集、広告やCM、映画・ドラマ、ビジュアル制作・ディレクション、ファッションショー、ブランドプロデュースなど、その活動分野は多岐にわたる。著書『女らしさはけせない』では女性らしく輝き続ける方法を伝授。2021年春には自身がディレクションするボディウェアブランド「TW」がデビュー。Instagram:@tsugumiw、YouTube:Tsugumi W