「洋楽1万回熱唱」プロサッカー選手を断念→初心者から2年でJリーグ通訳になった“最高の学習方法”

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2025年01月14日 11:10  web女性自身

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「学習法に正解はなく、合うも合わないも十人十色。大切なのは、『自分がこれ!と決めた学習法』を試行錯誤しながら続けること。これが、英語上達の一番の近道だと思います」



真剣な表情でこう語るのは、1月4日に語学書『最高の英語学習法の見つけ方』(KADOKAWA)を上梓したプロサッカー通訳の酒井龍氏(30)。



彼にとって初めての著作となる同書は、英語初学者から通訳者になるまでの英語学習の軌跡と、オーストラリア留学のリアルが詰まった一冊だ。



プロサッカー選手になるという人生の夢は叶わず、それでも「あのプロの舞台に立ちたい」という想いからプロ通訳を目指すようになった酒井氏。 どのように英語を学んできたのだろうか。



「高校時代は、英単語をノートにひたすら書き殴って暗記していました。 しかしこの方法では、数カ月もすると覚えた単語がみるみるすっぽ抜けていき、全く記憶に定着せず。この失敗から、単語覚えるのに最も効率的な勉強法は何かと探し見つけたのが、“単語帳爆速回し”でした。



やり方は簡単で、単語帳に載っている単語をひたすら見ることをとにかく何十周も繰り返します。ポイントは一発で覚えようとはせず、何度も単語に触れることです。最初の10周くらいは全く覚えられず不安になりましたが、30周ほどした時から『全体の20%くらいが頭に入っている』と感じ始め、周回を重ねるごとに頑張らなくても英単語が覚えられる感覚が増していき、250周するころには単語帳のほぼ全てを覚えていました」



多くの人が苦戦する英語の発音。酒井氏には発音を改善する“秘策”がある。



「オーストラリア留学初期は本当に英語が話せなかったので、ルームメイトにめちゃくちゃな英語を喋っては聞き返されてばかりでした。



そんなある日、部屋で好きなアーティストであるエド・シーランの『Shape of You』を口ずさんでいると、ルームメイトから『お前、普段の英語の発音はひどいのに、洋楽を歌っている時だけネイティブの発音だな』との指摘が。



洋楽が発音向上の鍵になるのでは、とそれ以来洋楽を使って発音練習を始めました。生半可な“歌う”ではなく、抑揚まで突き詰めて、そっくりそのまま歌えるまで練習する感じです。目標は、カラオケで披露できるレベルですね。



他にも、彼の『What Do I Know?』やクリーン・バンディットの『Rather Be』など好きな5曲を家や、散歩中に熱唱していました。各曲2000回くらいは歌いましたね」



英語学習をコンスタントに続ける酒井氏は、英語学習で最も重要なことは「嫌いにならないことだ」といい、自身の失敗談を語る。



「‘19年4月にオーストラリア留学が決まり、渡航まで三カ月の準備期間がありました。最初の一カ月は単語帳爆速回しや、シャドーイング、海外ドラマ視聴などの英語の勉強を一日約10時間していました。すると、英語が大嫌いに。無理しすぎたのでしょう。



残りの二カ月は英語の勉強が全く手につきませんでした。英語を勉強しないといけないのに、できない。そんなことをしてるうちに気づいたら渡航日当日。案の定、現地で大変苦労することになりました。



最も重要なことは英語を嫌いになるまで自分を追い込まないことです。言語の勉強はもちろん“喋れてよかったな”など嬉しいこともありますが、それはほんの1割。残りの9割は失敗です。喋れない悔しさや、もっとこうすれば…といった後悔が大半。



私は、『続けること=辞めないこと』だと考えています。必ずしも毎日勉強する必要はなく、期間が一週間空いたって1ヶ月空いたって辞めなければ続けていることになる。大切なのは、『好きになるよりも、いかに嫌いにならないか』だと思うので、自分のペースでのんびり英語に触れ続けていくことが重要だと思います」



‘20年9月にオーストラリアから帰国し、‘21年にサガン鳥栖、‘22年から‘23年にアビスパ福岡で英語通訳として活躍した酒井氏。魔法のような学習方法などなく、自らに適した地道な努力を繰り返していくことが大切なようだ――。

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