「格付けチェック!」で話題のカンガルー肉はどれほど牛肉と味が似ているのか?食べ比べてみた

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2025年01月15日 12:00  おたくま経済新聞

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「格付けチェック!」で話題のカンガルー肉はどれほど牛肉と味が似ているのか?食べ比べてみた

 2025年1月1日に放送された「芸能人格付けチェック!2025お正月スペシャル」。


 鬼龍院翔さんとDAIGOさんがカンガルー肉と牛肉とを間違え、リーダーのGACKTさんもろとも“映す価値なし”扱いとなり、テレビ画面上から姿を消したことが、大きな話題になりました。


【その他の画像・さらに詳しい元の記事はこちら】


 その後、鬼龍院さんは自身のXにて、スーパーで牛肉を買う際に「周りの人に『カンガルーを牛肉だと間違えた人だ』と正体バレてたら恥ずかしい!」と思うようになってしまったと明かしており、かなりのトラウマになってしまった様子。


 果たしてカンガルー肉と牛肉の区別はそこまでつけかないものなのか。気になったので実際にカンガルー肉を購入し、食べ比べてみました。


■ 元日の「芸能人格付けチェック!」で話題を集めた“カンガルー肉”

 「芸能人格付けチェック!」は出演者がチームに分かれ、食べ物や芸術などについて、一流のものとそれ以外のものとを見分けることができるかを試す、という形式のクイズ番組です。


 1月1日に放送された「芸能人格付けチェック!2025お正月スペシャル」では「すき焼き」をテーマに3種類の選択肢が登場。


 「A:特売肉のすき焼き」「B:カンガルー肉のすき焼き」「C:老舗店のすき焼き」の中から、「C:老舗店のすき焼き(A5ランクの黒毛和牛の霜降り肉)」を選べば正解というルールでした。


 特に「B:カンガルー肉のすき焼き」は番組内でも“絶対に選んではいけない”と強く言われていました。


 にもかかわらず鬼龍院さんとDAIGOさんはそろって「B:カンガルー肉のすき焼き」を選んでしまい、チームのリーダーであるGACKTさんから「バカ舌か!」と怒られる結果に。


 しかしながら改めて番組を見返してみると、正解者の中でも「B:カンガルー肉」と「C:老舗店」とで迷った人はそれなりにいたようです。なお、北海道日本ハムファイターズの新庄剛志監督も、同じくBを選び、画面上から姿を消しました。


 果たしてカンガルー肉と牛肉はそんなに似ているのでしょうか……?


■ “カンガルー肉”と“安めの牛肉”を焼いて食べ比べてみた

 今回用意したのはオーストラリア産のカンガルー肉。カンガルーと言えばオーストラリアのイメージがありますが、鑑賞したり触れ合ったりするだけではなく、食用としても重宝されているようです。


 お値段は100g1280円。価格だけで言えば、個人的には十分に高級肉の範囲内です。


 牛肉の方は、本当はA5ランクの黒毛和牛を用意したかったのですが、予算の都合で断念。代わりにアメリカ産のものを用意しました。100g218円です。


 今回は番組内における「A:特売肉」と「B:カンガルー肉」を比べる方式ということです。


 2つをお皿にのせて並べてみます。画像右側がカンガルー肉、左側が牛肉です。色味はまったく異なっており、カンガルー肉はかなり赤黒い色をしています。レバー系のお肉のようです。


 生のままにおいを嗅いでみますと、カンガルー肉には独特のにおいがあります。獣臭とでも言うのでしょうか。とても臭い、というほどではないのですが、牛肉とはかけ離れています。


 牛肉の方も嗅いでみますが、カンガルー肉を嗅いだあとだとほぼ無臭に感じます。


 番組の内容に沿うのであれば「すき焼き」にすべきでしょうが、今回はよりお肉を感じてみたいので、シンプルに「焼き」でいただきます。


 まずは牛肉から焼いていきます。下味もつけません。


 焼き上がったら皿に取り上げ、次はカンガルー肉。焼くと先ほどの獣臭は少し軽減されます。


 焼き上がった2種類の肉を嗅いでみると、今度は牛肉の方に臭みが出てきて、2つの間の違いは若干なくなりました。カンガルー肉の方がややにおいが濃い、といった程度でしょうか。


 まずは何もつけず、そのまま食べてみます。


 カンガルー肉は……レバーのような味です。見た目がかなりレバーに似ていたのですが、味も鉄っぽさ、血っぽさがあります。


 食感はややパサパサしており、咀嚼するとすぐにほろほろと崩れていって、食べやすいです。味付けは一切していないものの、肉本来のうま味があって、レバーの味が好きな人であれば、そのままでも十分美味しく感じられる気がします。


 続いては牛肉の方を食べてみます。安い肉のためか肉のうま味は薄く、カンガルー肉ほどの強い主張がありません。


 また肉質も硬くて、カンガルー肉と比較すると、咀嚼して飲み込むまでにそこそこ時間がかかります。カンガルー肉とはまったく別のお肉だとわかります。


 塩をつけて食べると、当たり前ですがどちらも食べやすくなります。カンガルー肉の方はレバーっぽいにおいが薄れ、より食べやすいです。


 また胡椒をくわえて食べると臭みはほぼ完全に消失。どちらも肉本来のうま味だけが残ります。


 そして問題はこの肉本来のうま味。


 これ、安めの牛肉とカンガルー肉とを比較すると、カンガルー肉の方が圧倒的に強い……!


■ 2人が“カンガルー肉”と“高級肉”を間違えてしまった原因を考えてみた

 安めの牛肉とカンガルー肉の2種類を食べたとき「いい肉」感があるのは、断然「カンガルー肉」だと思いました。肉が持っているうま味と、少ない力で咀嚼できる食感の柔らかさのためです。


 すき焼きの割下のような強い味付けがなされていれば、なおさらだと思います。


 鬼龍院さんとDAIGOさんがどのように答えを導き出したかはわかりませんが、2人とも3つの選択肢のうち、「A:特売肉」はおそらくすぐに消えたのではないかと推察します。


 お2人とも「B:カンガルー肉」と「C:老舗店」の2択になり、どちらにするかを迷った際に、「どちらが高級な牛肉か」ではなく「どちらが美味しいと感じたか」を基準に選んだのではないでしょうか。


 カンガルー肉を選んだ直後の2人の感想コメントがどちらも「Bの方が美味しかった」だったのを聞いて、筆者はそう思いました。


 「C:老舗店」で用いられているお肉はA5ランクの黒毛和牛の霜降り肉であり、カンガルー肉の赤身系の味わいとは明確に違いがあるはず。


 なので「どちらが美味しく感じたか」ではなく「どっちが高級そうな肉か」という観点で選べば、鬼龍院さんもDAIGOさんも正しい答えを選べていたかもしれません。


 とはいえ筆者も今回、老舗店のお肉とカンガルー肉とを食べ比べられてはいないので、これ以上の言及は避けます。高級牛肉とカンガルー肉との間には、もっと複雑な違いがあるかもしれませんので。


 そして何より、2人が尊敬してやまないGACKTさんを、絶対に番組から消すわけにはいかない、という並々ならぬプレッシャーが、味覚と判断を狂わせてしまった……に、違いありません。


(ヨシクラミク)

Publisher By おたくま経済新聞 | Edited By YoshikuraMiku | 記事元URL https://otakuma.net/archives/2025011504.html

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