レアル・ソシエダに所属するMFマルティン・スビメンディは、加熱する移籍報道に食傷気味のようだ。14日、スペイン紙『アス』が報じている。
昨夏に提示されたリヴァプールからの超高額オファーを蹴り、「ブスケツの『5』よりも、イジャラメンディの『4』」とバルセロナに“ノー”を突きつけた一昨夏に続き、2年連続での漢気を見せたスビメンディ。しかしながら、今シーズンもレアル・ソシエダの“羅針盤”としてチームを勝利へと導く好パフォーマンスを継続しているのに比例するように、プレミアリーグ方面からの移籍報道が再熱している。
事実、イギリスメディア『ディリー・メール』は、アーセナルが6000万ユーロ(約97億円)の契約解除金を支払う旨を伝え、「ミケル・アルテタは12ヶ月以上前からレアル・ソシエダのスターに言い寄っており、夏の移籍についての話し合いは進んだ段階にある」とした上で、「契約は事実上成立している」とシーズン終了後の加入が見込まれていると大々的に報じていた。
ただ、スビメンディはこのような度重なる移籍報道に食傷気味という。『アス』は、「現時点では何もない」と断言しつつ、「イギリスから自身に関するニュースが絶え間なく流れてくるため、あまりの噂やゴシップにうんざりしているほどだ」と言及。加えて、同選手が明確にしているのは、レアル・ソシエダに集中し、重要な役割を任せられるプロジェクトに全力を注ぐことであり、現時点では他クラブのオファーを聞きたがらないと強調。だからこそ、「今年6月に愛するクラブとの別れがすでに決定されているという話は、なおさら口にするはずがない」と一蹴している。
一方で『アス』も、2027年夏までの現行契約を締結しているレアル・ソシエダが、欧州最高峰のピボーテという評価を受けるスビメンディを留まらせておくのは容易ではないと指摘。選手本人が今シーズン終了後に決断を下さなければならないことを自覚しているように、今夏にアーセナルの他、リヴァプールやマンチェスター・シティ、さらにはレアル・マドリードといったメガクラブからの関心は避けられないだろうと伝えている。
結局、契約解除金満額が支払われたなら、スビメンディの決断が全てを左右することになる。生まれ故郷と、その街のクラブで幸せを感じていると同時に、プレミアリーグに挑戦してみたいという希望を抱いているのも確かなようだが、その答えを出すのはもう少し先のこと。今は、忠誠を誓ったレアル・ソシエダのために、身を粉にして戦うことしか頭にはないようだ。