債務整理で非弁提携疑い 弁護士逮捕 「紹介ないとやっていけない」

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2025年01月16日 13:28  毎日新聞

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毎日新聞

警視庁

 貸金業者らと連携し、多重債務者の債務整理をあっせんさせたとして、警視庁保安課は16日、第一東京弁護士会所属の弁護士、古閑(こが)孝容疑者(86)=東京都北区=を弁護士法違反(非弁提携)の疑いで逮捕したと発表した。


 警視庁によると、2021年8月からの約2年間に多重債務者約270人の債務整理について、計約1億700万円の弁護士報酬を得る契約を結び、貸金業者らに計約3600万円の紹介料を支払っていたという。債務者1人につき、通常の債務整理より約4000〜約9万円高い報酬を受け取っていたとみられる。


 逮捕容疑は23年3月、弁護士資格のない貸金業者らからあっせんされた3人の債務整理を請け負ったとしている。容疑を否認しているが、「弁護士の数が増え、紹介を受けないとやっていけないのが本音」と供述しているという。


 警視庁は古閑容疑者に多重債務者をあっせんし、計約46万7500円の紹介料を受け取ったとして、貸金業者の中村健太(41)=東京都江戸川区=と、元行政書士の田中良明(59)=茨城県牛久市=の両容疑者についても、弁護士法違反(非弁行為)の疑いで逮捕した。いずれも容疑を認めているという。


 弁護士法は弁護士資格のない人の法律業務を禁止するほか、弁護士が非弁行為をする人から業務のあっせんを受けることも禁止している。【加藤昌平】



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