先進的な働き方を推進する東京都内の中小企業をたたえる「Tokyo Future Work Award」(東京都主催)の表彰式が東京都内で開かれ、ITを活用して業務の効率化に取り組む、水道業の富士水質管理(東京都世田谷区)が最優秀の「大賞」に輝いた。あいさつした同社の白山隆一社長は「社員一人一人の毎日の小さな積み重ねが今回の大賞につながった。社員と喜びを分かち合いたい」と述べた上で、水道インフラを支える一企業として、現在業界全体で取り組んでいる能登半島地震の復旧・復興のために大賞賞金50万円を全額、同地震の被災地に寄付することを表明した。
ビルの給排水施設や浄化槽の保守点検などを行う富士水質管理は、人口減少などを背景とした人手不足への対応策として、ITを活用した業務のデジタル化を推進。「直行直帰」が可能となる働き方改革を実現したり、女性やシニアの技術者が働きやすい雇用環境をつくったりするなど社員の生産性向上につながる工夫を重ねたという。白山社長は「どれも当たり前のことばかりだが、われわれの働き方改革の取り組みが正しいのかどうかを客観的に確認するため今回、Tokyo Future Work Awardに応募した。大賞受賞は望外の驚き」と喜んだ。
また能登半島地震に関しては「水のインフラに関わるわれわれの業界も被災地に人を派遣して復旧・復興に取り組んでいる。水のインフラに関わる一企業として、上水道など水関連インフラの1日も早い復旧を願っている」などと述べ、賞金全額を被災地に寄付する思いを説明した。
大賞以外にも、優秀賞2社、奨励賞7社が表彰された。両賞の受賞企業は次の通り。
優秀賞(賞金30万円)=e-Janネットワークス(東京都千代田区)▽Massive Act(東京都港区)
奨励賞(賞金10万円)=エコアティア(東京都江戸川区)▽オカモトヤ(東京都港区)▽KICS(東京都千代田区)▽NISHI SATO(東京都立川市)▽ノア(東京都江東区)▽ライフ&ワークス(東京都千代田区)▽ワカルク(東京都中央区)
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