「貯金のペースが遅いので焦ってしまいます。平均貯蓄額を意識したほうがいいのでしょうか?」(30代後半)
貯金ペースが遅くて焦っているとのことで、きっとご質問者さまの周りには貯金熱心な方が多いのでしょうね。
周りが貯金熱心だと、自分も「頑張らなきゃ!」と貯金がはかどる方も多いと思いますから、ぜひ、頑張っていただきたいです。
一方、貯金ペースに「正解」はありません。本記事では、自分のライフステージを見つめつつ、自分に合ったペース配分を考えていきましょう。
平均貯金額を目指すべき?
まず、「平均貯金額を目指すべきか?」という話ですが、これはご質問者さまがどういうライフスタイルを目指しているかによって大きく変わるため、なんとも言えません。
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いま社会保険料を多く払っている人は、老後に受け取れる年金も多いでしょうから、必要な貯金は少なくても済むかもしれませんし、逆もしかりです。
必要貯金額は「どんな人生を目指すか?」「見えにくいけれど、すでに貯まっているお金はどれくらいあるか?」に左右されますから、まずはここのところから明確にするとよいでしょう。
ライフステージと「貯めどき」
一般論として、ライフステージで考えるとお金の「貯めどき」は3回あると言われています。1つ目の「貯めどき」が、就職してから結婚し、子供が生まれるまでの期間。
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3つ目が、子供が親離れしてから定年するまでの期間です。
「貯めどき」は、大きな散財でもしなければ「収入>支出」をしやすいですから、お金も自然に貯まっていきやすい時期かと思います。
一方、お金の「使いどき」となるのが、養育費負担が増える時期や、子育て初期などで片働きの時期は、どうしても貯金のペースは落ちてしまうので、「いまはそういう時期なのだ」とある程度、割り切る必要があるかと思います。
貯金が遅い原因は何か?
ライフステージの話とは別に、貯金が遅くて心配であれば、「貯金が遅い原因は何か?」をはっきりさせるのがよいでしょう。
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一方、労働環境が劣悪だったり、働けるのに働かない家族がいたり、固定費が高過ぎたり、散財し過ぎていたりするのだとしたら、ライフステージ以前に改善すべきことですから、早期改善を目指したほうがいいかと思います。
面倒かとはありますが、家計簿をとってお金と時間をどう使ったのかを記録して「見える化」し、貯金がはかどらない「究極的な原因は何か?」を見つけ、1つずつつぶしていくのがよいでしょう。
まとめ
貯金は「長期戦」ですから、勢い任せでは長続きせず、うまくいきません。必要貯金額は「どんな人生を目指すか?」「見えにくいけれど、すでに貯まっているお金はどれくらいあるか?」に左右されますから、まずはここのところから明確にするとよいでしょう。
お金には3つの貯めどきがあります。ですから、まずはこの貯めどきを逃さないようにすることが大切です。
また、貯金が遅い原因を特定して、根本から解決することで、「貯金しやすい家計づくり」を目指すとよいでしょう。
余談ではありますが、筆者の周りには「手元にお金があるとつい使ってしまう」という方もいて、その方は、NISAなどで自動引き落としで貯金をするようにして、手元にお金が残らないようにしています。こういうスタイルもあるのだなーと感心しました。
ご質問者さまも、自分に合ったスタイルが見つかるとよいですね。
文:中原 良太(個人投資家・トレーダー)
18歳に株を始め、25歳でYahoo!株価予想達人で「ベストパフォーマー賞」を受賞。主に株式投資とマネー(お金)についての情報をSNSやYouTube、メルマガなどで発信。IQ上位2%のMENSA会員。
(文:中原 良太(個人投資家・トレーダー))