幼少期に受けた心の傷、癒やしたのは“美”だった…総額700万円をかけた整形&整形級の詐欺メイクでコンプレックスを強みに

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2025年01月17日 08:30  ORICON NEWS

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seinaさんのビフォーアフター写真(左:本人提供、右:撮影 岡田一也)
 義理の母からの虐待、引きこもり、うつ病、過食…壮絶な人生の中で、総額700万円かけて整形した美容系インフルエンサーのseinaさん。一方、整形級のメイク動画を投稿し、「詐欺メイクの神」として43万人の登録者を獲得しているYouTuber・足の裏さん。「整形」と「メイク」で違いはあれど、それぞれ幼少期に放置子、虐待などで傷ついた経験があり、そこから美を追求していった。彼女たちが、どのようにコンプレックスと向き合っていったのか。それぞれのエピソードをあらためて振り返る。

【画像】「まるで別人?」総額700万円の整形で劇的な変化…seinaさんの整形前から現在までビフォーアフター

■継母からの虐待で容姿コンプレックスに…総額700万円の整形と夫の支えで「60点の自分でも許せるようになった」

 整形に関する体験談をSNSやブログで赤裸々に発信していたseinaさん。複雑な家庭環境で育ち、幼少期に義理の母に容姿をなじられ続けた結果、自分を認められなくなり、容姿へのコンプレックスを膨らませてしまったという。

 美容整形をする最初のきっかけとなったのは、片思いをしていた同級生の「お前、ブサイクだよね」の一言。それをきっかけに12〜13歳のころ、埋没法で奥二重にする施術を受けた。

「実際に整形をする決定打となったのは同級生の一言でしたが、それ以前にうけた、義理の母からの虐待も関係していると思います。暴力や罵倒で、自己肯定感や自尊心を大きく損なったような気がしていて、“ありのままの自分”を受け入れる経験ができない幼少期を過ごし、過剰に容姿を気にするようになりました」

 その後、seinaさんは18歳になってすぐに眼瞼下垂手術を行った。20歳を超えてからは夜職をしながら整形費用を貯め、鼻や目の整形を繰り返し、総額700万円を整形に使った。整形を繰り返した理由は、満足がいかなかったから。メンタルの状態も悪く、23歳では躁うつ病と診断されたという。

「12〜13歳あたりから引きこもりだったので、その頃から病の予兆はあったのかもしれません。でも、整形を繰り返して自分が満足できる顔になったことで、外見だけではなく内面も変わることができ、不安定な精神状態から抜け出すことができました。容姿に悩んでいた頃は、日常的に普通の生活を送れなくなるほどに、自分を卑下していた。整形でコンプレックスが緩和できたことで“常に気分が落ち込んだ”状態から開放されたと思います。私は整形をきっかけにやっと、精神的に普通になれたんです」

 さらに、18キロ減量のダイエットに成功するなど、整形に加えて自己努力も重ねた。それでも自身の顔は100点満点中、60〜70点だという。

「たぶん、精神的に落ち着けたから、大満足していなくても、今はこれでいいかなと思えているんだと思います。それに、年の差婚した夫がそばにいてくれることも大きいです。ツイッターで知り合った夫には、結婚前から整形のことをカミングアウトしていたけれど、偏見をもたずに私を受け入れてくれました。家庭環境が複雑だった私にとって、生まれてはじめて“ありのままの私”を受け入れてくれたのが夫でした」

 夫という大切な存在ができ、整形に関する情報発信をはじめてからさまざまな人と出会ったことで、進んでいくべき道や、やるべきことが見えてきたと語るseinaさん。

「今後は、昔の自分のように、容姿、こころ、生き方に悩む女性を幸せにしていきたいです。これは私の活動理念でもあります。容姿に囚われて苦しい方や、メンタル的な問題を抱えて生きづらい女性の支援・援助。漠然とではありますが、過去に運営していたオンラインサロンを、現実世界のコミュニティとして機能させていきたいと考えています。そこでは「本当の幸せとは何か」に気がつけるような場にできればいいなと思います」

■放置子、親の借金を肩代わり…“詐欺メイク”で困窮から抜け出した女性「好きなように生きていることが、その人のありのまま」

 整形級のメイク動画を投稿し、「詐欺メイクの神」として43万人の登録者を獲得しているYouTuber・足の裏さん。小学校入学前は、保育園や幼稚園に入れてもらえず、毎日、一人で住んでいた団地のまわりを徘徊するなど、放置子だった経験を持つ。安定した生活が送れず、高校時代は生活や学費のために週5でとんかつ屋さんでアルバイト、修学旅行も行けなかった。

 そんな足の裏さんが、自分の容姿に疑問を抱き始めたのは小学校高学年のころ。クラスのお楽しみ会でかわいい子に視線が集中しているのを見て、「自分はブスかも」と疑惑が生まれ始めたという。

「ブスだと気づき始めたといえど、ブスはいけないとか、ブス=自信をなくすという風には私は思わなかったので、中学に入ってから、クラスの男子たちに『お前の目、もやし』と言われても、傷つくことは一切なく、『うるさーい!(笑)』などと言い返してじゃれあっていました。前向きなタイプだったんだと思います(笑)」

 その後、中学で失恋を経験。それをきっかけに、「かわいくなりたい」と思い始め、まずはアイプチで二重を作った。だが高校には、はるかに自分より顔が整っていてメイクもばっちりな子が大勢、目がちょっと奥二重になったからと舞い上がっている自分がみじめだと思うくらいの差を入学1日目に痛感したという。

「それからクラスメイトのギャルたちが教室でメイクをする過程を見て、学びました。ただ、そのギャル友達も、メイクページに載っているモデルさんも、もとのお顔立ちがキレイなうえにメイクをされているので、私が同じようなメイクをしても、物足りない顔になってしまってしまうんです。それが自分の中の大きな課題で、もっとアイラインを太くしたらいいのかな? つけまつげを3枚重ねたらいいのかな? 大きいカラコンをつけたらいいのかな? など試行錯誤を繰り返して、どんどんメイクが濃くなっていって。当時は、まわりから見たら「そのメイクは正解なの?」っていう失敗も多かったと思います(笑)」

 「二重の手術をしてしまえば楽なのに」という声もあったが、複雑な家庭環境もあり、お金がかかる整形という選択肢はまったくなかったという足の裏さん。現在は、奥二重にするメイクや、二重にしないで重たいまぶたを活かした一重メイクも楽しんでおり、足の裏さんにとってメイクは「生活の一部で、生活をより楽しく、鮮やかにしてくれるもの」だと明かしてくれた。

「近年は反ルッキズムのようなムードも生まれていますが、私はメイクをしている姿も、ありのままの姿だと思います。皆さんが美容院に行ったり、自分の好きなお洋服を買ったりするのと同じ感覚で、詐欺メイクは自分が好きなことをやっているだけのことですからね。『すっぴんでも素敵なのに』という意見を否定するわけではなく、私は、すっぴんであろうとメイクをしていようと、好きなように生きていることが、その人のありのままだと思います」

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  • 別人みたいですね!
    • イイネ!9
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