熊本地震の経験をシェア 市長「最悪の事態に備えて」 宮崎市と連携

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2025年01月18日 07:46  毎日新聞

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毎日新聞

防災に係る連携協定書を持つ熊本市の大西一史市長(左)と宮崎市の清山知憲市長=宮崎市役所で2024年12月25日午前9時18分、塩月由香撮影

 熊本市と宮崎市が防災に向けた連携を深めている。12月には職員を相互に派遣する協定を結び、知見を共有することにした。宮崎市は13日に震度5弱の地震に見舞われている。現場では防災の重要性をかみしめる声が聞かれた。


 両市が協定を結んだのは2024年12月で、25年度からそれぞれの危機管理部門に職員1人を派遣する内容。宮崎市によると、平時の職員派遣を含む防災連携協定を他自治体と結ぶのは初めて。


 宮崎市役所での締結式後、清山知憲市長ら市幹部職員約150人を前に2016年に熊本地震を経験した大西一史市長が講演した。大西市長は職員の体調をケアする重要性や、車中泊など避難所以外で過ごす被災者の把握が難しいといった課題を説明。「最悪の事態を想定して備えて」と訴えた。


 協定を結んだ翌月の13日、宮崎市は震度5弱の地震に見舞われた。2人の軽傷者が出るなどし、職員は情報収集や罹災証明の発行・災害ごみの回収準備などに当たった。市危機管理課の担当者は「これからも市民の命を守る対策を進めたい」と話した。【塩月由香】



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