1957年12月生まれの男性です。厚生年金は44年で特別に上乗せがあると聞きました

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2025年01月18日 18:30  All About

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年金制度にまつわることは、難しい用語が多くて、ますます不安になってしまう人も……。そんな年金初心者の方の疑問に専門家が回答します。今回は、65歳から年金をもらっている方からの「厚生年金の長期加入者特例」についての質問です。
老後のお金や生活費が足りるのか不安ですよね。老後生活の収入の柱になるのが「老齢年金」ですが、年金制度にまつわることは、難しい用語が多くて、ますます不安になってしまう人もいるのではないでしょうか。そんな年金初心者の方の疑問に専門家が回答します。

今回は、65歳から年金をもらっている方からの「厚生年金の長期加入者特例」についての質問です。

Q:65歳から年金をもらっています。今も働き続けていてもう少しで厚生年金加入期間が44年ですが、44年特例の対象になりますか?

「1957年12月生まれの男性です。厚生年金は44年で特別に上乗せがあると聞きました。65歳から年金をもらい、今も働き続け503カ月になりました。あと25カ月厚生年金を掛けたら上乗せの対象になりますか。教えてください!」(きときとさん)

A:すでに老齢厚生年金を受け取っているのであれば、65歳以降に44年特例は受けられません

質問者「きときと」さんのおっしゃる「厚生年金は44年で特別に上乗せがある」というのは厚生年金の「44年特例」のことかと思います。

「44年特例」とは、60代前半でもらえる「特別支給の老齢厚生年金」の一種です。そもそも「特別支給の老齢厚生年金」は、男性は昭和36年4月1日以前、女性は昭和41年4月1日以前生まれの人のみが、要件を満たした場合に受けられる特例です。さらに「44年特例」では、厚生年金の被保険者期間が44年以上あると、「特別支給の老齢厚生年金(報酬比例部分)」を受け取る際に「定額部分(老齢基礎年金相当額)」が加算されます。

44年特例が適用される要件は以下のとおりです。

(1)厚生年金の被保険者期間が44年以上ある
(2)厚生年金の被保険者でない
(3)特別支給の老齢厚生年金(報酬比例部分)の受給者であること

「きときと」さんは、令和6年現在67歳で、すでに老齢厚生年金を受け取っているのであれば44年特例は受けられません。この特例は、65歳になる前にもらえる特別支給の老齢厚生年金の制度になります。

「きときと」さんは、44年特例は受けられませんが、厚生年金に加入している期間が長くなると、将来老齢厚生年金をもらうときに、厚生年金に加入していた期間分の老齢厚生年金が上乗せされます。健康で働けるのであれば、長く働くと将来増えた年金を受け取れます。

監修・文/深川 弘恵(ファイナンシャルプランナー)

都市銀行や保険会社、保険代理店での業務経験を通じて、CFP、証券外務員の資格を取得。相談業務やマネーセミナーの講師、資格本の編集等に従事。日本FP協会の埼玉支部においてFP活動を行っている。
(文:All About 編集部)

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