5年前や10年前……。少し前にインターネット上で話題になった投稿や動画を振り返って紹介する企画「昔のインターネット発掘!」。今回紹介するのは2022年にYouTubeに投稿された「砂利の中から赤い石を取り出した」動画です。記事執筆時点で55万再生を突破しています。
動画を投稿したのは、宝石研磨の動画を中心に発信しているYouTubeチャンネル「Sy e Miguel(@SyeMiguel)」。
●石ころが“宝石”へと変化していく過程……
今回研磨していく原石は、日本では1月の誕生石として知られ、「ザクロ石」や「金剛砂」とも呼ばれる「ガーネット」。まずは500円玉サイズの茶色い原石をライトで照らし、ガーネットのサンプルと比較して鑑定していきます。
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次に石の表面に付着した茶色い渋皮のような部分をグラインダーで切除。ガーネットは比較的硬度が高いため、このときになるべく原石の必要な部分を削りすぎないように注意しながら、慎重に作業を進めていきます。
さらに石の中央部分を何度もカッターの刃に当てていくと、半分に割れて透明度の高い断面が現れました。こうして石自体に入っていたヒビや不純物が入って使えない部分を的確に見極めながら、次々と形を整えていきます。
そしてその切断面を何度もライトで確認し、不純物が極力少ない透明度の高い部分を特定して、石をカットしやすいように専用の万力で固定。ニカワのような接着剤を溶かしながら金属製の棒に接着し、宝石と研磨機の角度などを細かく調整しながら、ガーネットのカッテイング用研磨設計図の角度通りに石を研磨。慎重にグラインダーに石を押し当てて、多面体になるように削っていきます。
さらに研磨用のグラインダーディスクに交換し、磨き粉をつけて時間をかけてしっかり磨いていくと、キラキラと輝き、見る角度によって、見え方や表情が変化する、ステキな宝石に変化していきます。宝石はカットの入れ方や角度、カット数の多さによってその価値や印象が変わるので、研磨の技量だけではなくセンスと忍耐力が試される難しい作業です。
そして、宝石下面の研磨が終わると、今度は上面部分を削れるように上下を逆さまにして、再びニカワで金属の棒に接着。宝石下部と同じ作業を宝石の上部にも施して徐々に磨き上げ、見事な輝きを誇る「宝石」として完成させていきました。
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パッと見ただけでは、むしろ汚らしく見えていた茶色の「石コロ」の価値を見極め、その中で使える部分だけを正確にカットして研磨することで、こんなにも素晴らしい宝石に変えることができるのは、まさに“匠の技”。すごいですね!
●「素晴らしいアートに感動しました!」
コメント欄には、「ミゲルは普通の石を、貴重な石に変える」「この切削作業はとても楽しくて、やりがいのある作業なのではないでしょうか!」「ブラジル最高のカッター!」「とっても素敵なジュエリーになりました!」といった称賛の声が多く寄せられています。
YouTubeチャンネル「Sy e Miguel」では、この他にもさまざまな宝石を、原石から丁寧に磨き上げていく動画が紹介されています。
画像は「Sy e Miguel(@Sy e Miguel)」さんのYouTubeアカウントより引用
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