年金は月8万円もらえればいいのですが…。それぐらいはもらえますよね?

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2025年01月20日 18:31  All About

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年金制度にまつわることは、難しい用語が多くて、ますます不安になってしまう人もいるのではないでしょうか。年金初心者の方の疑問に、専門家が回答します。今回は、35年間、厚生年金に加入している方からの「年金受給額」についての質問です。
老後のお金や生活費が足りるのか不安ですよね。老後生活の収入の柱になるのが「老齢年金」ですが、年金制度にまつわることは、難しい用語が多くて、ますます不安になってしまう人もいるのではないでしょうか。そんな年金初心者の方の疑問に、専門家が回答します。

今回は、35年間、厚生年金に加入している方からの「年金受給額」についての質問です。

Q:年金は月8万円もらえればいいのですが。それぐらいはもらえますよね

「35年間、厚生年金に加入しました。厚生年金基金にも加入歴があります。1965年1月生まれです。年金は月8万円もらえればいいのですが。それぐらいはもらえますよね。60歳からもらいたいのですが」(ムクさん)

A:もらえる年金は、月収などと年金の加入期間によって計算されますので、詳細は企業年金連合会および年金事務所に問い合わせて試算してもらうといいでしょう

厚生年金の加入期間がある人は、原則65歳になると老齢基礎年金に上乗せして老齢厚生年金を受け取ることができます。さらに厚生年金基金の加入期間がある人は、老齢基礎年金に、老齢厚生年金、老齢厚生年金の代行部分(報酬比例部分)、基金が独自に支給する年金が上乗せされて支給されます。

老齢基礎年金の受給金額は、国民年金に加入していた期間(国民年金だけでなく、厚生年金、共済組合の加入期間・合算対象期間・免除期間も、含まれます)によって計算されます。令和6年現在、年金保険料の未納期間が全くなければ、月額で6万8000円受け取れます。

また、老齢厚生年金は、標準報酬月額と厚生年金の加入月数によって計算されます。老齢厚生年金の受給額は、次のように計算します。

厚生年金に加入していた期間によって下記の2つの計算式に分かれており、合計した金額となります。

A:平成15年3月以前の加入期間
平均標準報酬月額×7.125/1000×平成15年3月までの加入期間の月数

B:平成15年4月以降の加入期間
平均標準報酬月額×5.481/1000×平成15年4月以降の加入期間の月数

さらに相談者「ムク」さんは、厚生年金基金の加入歴があるとのことですので、厚生年金基金の受給額については、企業年金連合会に問い合わせてみるといいでしょう。

「ムク」さんが毎月もらえる年金は、国民年金の加入期間、給与収入などによって計算され、厚生年金の加入歴なども関与しますので、詳細は年金事務所、企業年金連合会に問い合わせて試算してもらうといいでしょう。

「ムク」さんは60歳から年金を受け取り、月8万円をもらいたいとのこと。老齢基礎年金と老齢厚生年金は本来65歳からの受給となりますが、60〜65歳になるまでの間に繰上げ受給することができます。

ただし一生涯にわたり年金が減額されてしまうなどのペナルティーもあります。「ムク」さんの生年の場合、60歳になり5年間繰上げる場合は、最大で24%減額となります。仮に年金を65歳から月10万円受け取れる場合は月7万6000円に減額されるということです。

繰上げした場合に年金額をいくら受け取れるのかについても、年金事務所であわせて確認してみましょう。

監修・文/深川 弘恵(ファイナンシャルプランナー)

都市銀行や保険会社、保険代理店での業務経験を通じて、CFP、証券外務員の資格を取得。相談業務やマネーセミナーの講師、資格本の編集等に従事。日本FP協会の埼玉支部においてFP活動を行っている。
(文:All About 編集部)

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