「連対率30.8%」の得意条件で能力を発揮 日経新春杯制したロードデルレイの血統を深掘り

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2025年01月20日 20:00  netkeiba

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日経新春杯制したロードデルレイ(c)netkeiba
【栗山求(血統評論家)=コラム『今日から使える簡単血統塾』】

◆血統で振り返る日経新春杯

【Pick Up】ロードデルレイ:1着

 父ロードカナロアは、2020年から5年連続で総合種牡馬ランキング第2位。今年もキズナに次いで第2位をキープしています。現役時代は短距離を中心に無敵を誇り、年度代表馬にも選出されました。

 種牡馬としてもアーモンドアイ、サートゥルナーリア、ダノンスマッシュ、ブレイディヴェーグ、パンサラッサ、ステルヴィオ、ファストフォース、ベラジオオペラなど多くの活躍馬を出しています。産駒の芝平均勝ち距離は1530m。昨年の総合種牡馬ランキング上位10頭のなかでは最も短く、基本的には短いところに向いた種牡馬です。ただ、配合次第で中距離向きの仔を出せるところが持ち味のひとつで、たとえばアーモンドアイは母フサイチパンドラがエリザベス女王杯を、サートゥルナーリアは母シーザリオがオークスを勝っており、ブレイディヴェーグは母インナーアージがオークス馬ミッキークイーンの全姉です。

 ロードデルレイの母デルフィーノは芝2000mを勝ったことがある中距離タイプ。母の父ハーツクライはサンデーサイレンスの後継種牡馬のなかではスタミナ豊富なタイプです。「ロードカナロア×ハーツクライ」の組み合わせは、すでにケイデンスコール、トロワゼトワル、ヴァルディゼール、タガロア(豪G1・ブルーダイヤモンドS)が出ており、これで5頭目の重賞勝ち馬となりました。

 ロードカナロア産駒は中京芝2200mで連対率30.8%。2015年以降、当コースで産駒が20走以上した32頭の種牡馬のなかでナンバーワンの成績です。

◆血統で振り返る京成杯

【Pick Up】キングノジョー:4着

 前半1000mのラップが「58秒3」という過去20年間で最速の流れ。前半後ろに控えた馬たちが上位を占めました。ただ1頭の例外がキングノジョー。先行勢が総崩れとなるなか、4着に粘った内容は高く評価できます。

 母パレスルーマーは名繁殖牝馬で、パレスマリス(米G1・ベルモントS)、ジャスティンパレス(天皇賞(春))、アイアンバローズ(ステイヤーズS)を産みました。本馬はジャスティンパレスの4分の3弟。父がディープインパクトからシルバーステートに替わりました。

 父シルバーステートは、ディープインパクト産駒ながら母の父がスピードの持続力に定評があるロベルト系であるせいか、先に行って粘り強い産駒が目に付きます。これまでに重賞を勝ったのは、ニュージーランドT(エエヤン)、七夕賞(セイウンハーデス)、中山金杯(リカンカブール)、ファンタジーS(ウォーターナビレラ)と、小回りコースか内回りコースに限られています。

 コース別成績を見ると、東京芝の連対率が11.4%に対し、中山芝は21.5%と、倍近い差があります。東京コースでは例外的に2000mの成績が優秀ですが、基本的には中山コースで買いたい種牡馬です。

 ロベルトのクロスを持つシルバーステート産駒はニックスで、ウォーターナビレラ、リカンカブール、セッション、ケイアイサンデラなどコンスタントに活躍馬が出ており、連対率、1走あたりの賞金額、勝馬率ともシルバーステート産駒全体の成績を上回っています。

 今回は展開が向きませんでしたが、2戦目でこれだけやれるのはハイレベルな資質があればこそ。母パレスルーマーおそるべし、です。新馬戦は東京コースだったので、コースに関して神経質になる必要はなさそうですが、少なくとも中山コースでは常に注意が必要でしょう。気性面が成長すればGIも見えてきます。

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