旧タイプのお金持ちは、ブランド志向が強い
確かに、旧タイプのお金持ちの中には、高級ブランドを好む人も少なくありませんが、それは自己顕示欲や自己アピールのためです。かつてはブランド品を身に着けることが成功の証しであり、周囲からの尊敬と羨望の眼差しを集めることができました。また、洋服や服飾品には自我拡張作用があります。たとえば、高級な品を身に着けると気分が高揚したり、自信が持てたり、それにふさわしい言動をするようになったりするといった効果があります。これは実感したことがある人も多いと思います。実際「勝負服」という言葉もあるくらいですから。
新タイプのお金持ちは、服にお金をかけない
一方、新タイプの富裕層の多くは、ファッションにあまり興味がないし、重きを置かない。普段の服装は、どこでも手に入るカジュアルスタイルで、見た目は一般人と区別がつきません。何人かにその理由を聞いてみたところ、大きく3つの理由があるようです。まず、彼らにとってファッションは勝負するところではないため、そこにお金をかける必要がないと考えています。
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特に男性の場合、ユニクロが大好きで、飲み会などでも「ほぼユニクロで買う」という会話が飛び交います。つい先日も彼らとのSNSで、「全身ユニクロを着て、ユニクロに買い物に行った」というコメントで盛り上がったのですが、「僕も」「俺も」という人が結構多くて、改めてユニクロ人気の高さを感じました。
次に、彼らは他人からどう思われるかをあまり気にしない点が挙げられます。カッコよく思われたいとか、こんな格好では恥ずかしいといった感覚がありません。自分に自信を持っているから、服装で見栄を張る必要がないのです。
むろん自分のブランドイメージのために、あえて見た目にお金をかけている人もいますが、それは戦略なのです。
最後に、どんな服を着るか選ぶ時間も、新しい服を買いに行く時間ももったいないし、その判断が無駄だという人もいます。たとえば、アップルの故スティーブ・ジョブズ氏は常に黒のタートルネックにジーンズ、足元はスニーカーというスタイルだったことで有名です。
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新タイプのお金持ちは、シンプルさを求める
彼らの口から揃って出てくる「決断の数を減らす」という言葉。小さな決断でもその数を重ねることでエネルギーを消耗し、より大きく重要な決断の精度が落ちてしまうから、徹底的に決断の数を減らし、シンプルに生きる。それによって自分がやるべきことに集中することができ、目的の達成に近づくということではないでしょうか。
文:午堂 登紀雄(米国公認会計士)
大学卒業後、会計事務所などを経て、米国コンサルティングファームで経営コンサルタントとして経営戦略立案や企業変革に従事。貯金70万円を1年で3億円の資産に成長させた経験をもとに、お金持ちになる方法や考え方を伝授。
(文:午堂 登紀雄(米国公認会計士))
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