今年からは日本で供用 凱旋門賞馬ソットサスの初年度産駒成績は?

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2025年01月21日 08:00  netkeiba

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20年凱旋門賞を制したソットサス(提供:Racingfotos.com)
【栗山求(血統評論家)=コラム『今日から使える簡単血統塾』】

◆知っておきたい! 血統表でよく見る名馬

【ルファビュリュー】

 フランス伝統の長距離血統で、父系をさかのぼると19世紀の大種牡馬セントサイモンに到達します。1964年に仏ダービーを制覇。引退後、種牡馬となってフランスで6年間供用されたあと、アメリカの名門クレイボーンファームに移籍しました。

 スピード面に難はありましたが、アメリカ血統のスピードに大レース向きの底力を与える役割を果たし、とくにブルードメアサイアーとしての成績が優れていました。

「母の父ルファビュリュー」は80年代後半から大成功を収め、アンブライドルド、マニラ、ジルザル、ミセスペニー、チーフシンガーなど、アメリカとヨーロッパの双方で大物を連発。日本でもフランス調教馬ルグロリューがジャパンCを制覇し、朝日杯3歳Sなど4戦全勝のフジキセキがサンデーサイレンスの有力な後継種牡馬となりました。ちなみに、ルファビュリューの父ワイルドリスクは、ブラッシンググルームの母の父です。

 クレイボーンファームに導入されたセントサイモン系ステイヤー種牡馬といえば、アイルランドで誕生したプリンスキロがいます。プリンスキロは北米のブルードメアサイアーランキングで8回首位に立ち、セクレタリアト、ミルリーフ、フォートマーシーなど多くの名馬を出しました。

「父=アメリカのスピード血統、母の父=ヨーロッパのスタミナ血統」という配合パターンは、1960年代以降、アメリカ血統が世界化する際に大きな役割を果たしました。

◆血統に関する疑問にズバリ回答!

「ソットサスの初年度産駒の成績は?」

 現役時代に凱旋門賞、仏ダービー、ガネー賞などを制覇しました。シンエンペラーの全兄、シスターチャーリー(BCフィリー&メアターフなど米G1を7勝)の半弟にあたる良血です。

 2024年に初年度産駒がデビューし、JRAでは1月19日の中京5R新馬戦(芝2000m)でセナスタイルが初勝利を挙げました。同馬の母ヌーヴォレコルトは、オークスなど4つの重賞を制覇した名牝で、香港C、エリザベス女王杯、秋華賞で2着と健闘しています。

 ヨーロッパのファーストシーズンサイアーランキングでは、フランス9位、イギリス13位、アイルランド26位。まだ重賞戦線で活躍するような馬は出ていません。とはいえ、早熟タイプではないのでまだまだこれから。いずれ中距離戦線で大物が出てくることを期待したいと思います。

 2025年から日本軽種馬協会静内種馬場で供用されます。種付け料は受胎確認後支払いで250万円。

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