少額投資をするなら、何から始めればいいですか?

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2025年01月21日 18:01  All About

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バブル崩壊以降「投資は怖いもの」というイメージは根強いですし、初めは何から始めればいいか分からないですよね。そこで本記事では、少額から投資を始めるなら、どんなことから手を付けていくのがよさそうか、筆者の考えをまとめていきます。
先日、読者より以下の相談をいただきました。

「毎月、1万〜2万円の貯金をするなら、コツコツと少額からでも投資を始めてみたいのですが、具体的にどうしたらよいのか、が不明です」(60代)

2024年に新しいNISAが始まってから、少しずつ株式投資などの資産運用が日本にも浸透してきたと感じます。とはいえ、バブル崩壊以降「投資は怖いもの」というイメージは根強いですし、初めは何から始めればいいか分からないですよね。

そこで本記事では、少額から投資を始めるなら、どんなことから手を付けていくのがよさそうか、筆者の考えをまとめていきます。

まずは運用スタイルを選ぶ

資産運用には2つのスタイルがあります。

1つは「パッシブ運用」です。パッシブには「受動的」という意味がありますが、自分で投資先を目利きしてガツガツお金を増やそうするのではなく、日経平均株価やダウ平均といった株式指数に連動する投資信託を買います。無難に平均点を取ることを目指す運用スタイルともいえます。

パッシブ運用の良いところは「誰でも平均点を取れる」ところにあります。指数に連動する投資信託の利回りは大多数の投資家よりも成績が良好なので、「人生を賭けて投資を学びたい!」というのでもない限りは、パッシブ運用を選ぶのが合理的だと思います。

もう1つが「アクティブ運用」です。アクティブは「能動的」という意味で、パッシブ運用とは逆に、自分で投資先を目利きして、リスクを抑えたり、リターンを高めたりすることを目指します。いわゆる個別株投資などもアクティブ運用の1つで、「自分なりに工夫することで、平均以上の結果を目指す」運用スタイルです。

アクティブ運用は難度が高く、実践している人のほとんどはパッシブ運用に勝てていません。どんなビジネスにも言えることですが「成功するのはごく一握り」の厳しい世界ですから、多大な時間を賭けて学ぶ覚悟があるのでもない限りは、手を出さなくてもいいかと思います。

とはいえ、アクティブ運用はスリリングで、学べることも多いですから、「あえてこちらを選ぶ」というのも悪くないと思います。ご質問者さまの人生設計次第で、どちらを選ぶかをまず選ぶとよいでしょう。

リスクを取るなら節税口座で

多くの方にとっては「パッシブ運用」が最適解ですから、ここではパッシブ運用をする場合、どんなことから始めるのがいいか考えていきます。

2024年から始まった新しいNISAや個人向け確定拠出年金(iDeCo)など、最近は節税しながら資産運用できる制度が充実してきています。ですから、まずはNISAかiDeCoのどちらかの口座を開設して、手数料が安く、価格もお手頃なインデックス投信に積立投資するのが手堅いと思います。

新しいNISAには「成長投資枠」と「つみたて投資枠」がありますが、「つみたて投資枠」では年間120万円を上限に投資信託に積立投資することができます。NISA口座で稼いだ配当金や売買差益は非課税になるので、10万円の利益が出たら、約2万円の節税効果があります。普通に投資信託に投資をするよりも2割ほど得です。

また、iDeCoでは、月数万円を上限に積立投資できます。入金したお金はしばらく引き出せなくなりますが、入金したお金は所得控除の対象となるため、お金を貯めるだけで節税効果が期待できます。また、投資利益に対しても節税効果が期待できるため、これも良い制度だと思います。

記事執筆時点、筆者はiDeCoで東証株価指数(TOPIX)に連動する投資信託に積立投資をしています。米国株はバブル気味になっている気がする一方、日本株は適正水準に見えるので「米国株ではなく日本株を買う」ことにしました。

アクティブ運用を始めるなら?

また、筆者は「死ぬまで投資を学びたい」と考えているガチ勢なので、NISAの成長投資枠で、個別株にも投資しています。節税枠だけでは資産が余ってしまうので、それ以外でも個別株に投資しています。

筆者の場合、これから大きく成長していき、10倍、100倍と成長していきそうな会社を見つけたときには、NISAの成長投資枠で買うと決めています。

NISAの「成長投資枠」は投資上限額が年240万円までですが、仮に10倍になれば240万円が2400万円になります。利益は2160万円で、節税効果は400万円以上です。仮に100倍になれば240万円が2億4000万円です。さすがにここまでは期待し過ぎでしょうが、これくらいの成長も「うまくやれば手が届く」のが、アクティブ運用の魅力でもありますね。

まずは、本を1冊買ってみよう

積立投資は最初が肝心で、ここで間違えると「積立投資先を間違えて損をしてしまう」リスクがあります。

ですから、筆者がご質問者さまの立場であれば、まずは書店に立ち寄り、iDeCoやNISAに関する、できるだけ初心者向けで分かりやすい本を1冊買って、それを読んで勉強することから始めます。

筆者のおすすめは山崎元さんが解説する『難しいことはわかりませんが、お金の増やし方を教えてください!』です。

山崎さんとは生前お会いしたことがありますが、とても気さくな方で大ファンになりました。お会いした時にプレゼントしていただいた本(お金で損しないシンプルな真実、という本です)も何度も読み返していて、とても良い1冊だと思います。

投資先を選ぶ際には、「投資家を裏切る可能性の低い、質の高い投資先」を選び、「手数料や価格が割安のものを買う」ことを意識するのがいいと思います。

投資を始めてから経済に興味を持つようになったり、ニュースが今まで以上に面白くなったりするはずです。ご質問者さまの、充実した投資ライフを応援しています。

文:中原 良太(個人投資家・トレーダー)

18歳に株を始め、25歳でYahoo!株価予想達人で「ベストパフォーマー賞」を受賞。主に株式投資とマネー(お金)についての情報をSNSやYouTube、メルマガなどで発信。IQ上位2%のMENSA会員。
(文:中原 良太(個人投資家・トレーダー))

このニュースに関するつぶやき

  • NISAも一時マイナスだったけど最近は安定して10%こえてるわww利回り
    • イイネ!1
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