今月の第101回箱根駅伝で2年連続8度目の総合優勝を飾った青山学院大(青学大)の原晋監督(57)が、初マラソンに挑む太田蒼生(4年)へエールを送った。
23日、東京・渋谷区の同大青山キャンパスで優勝報告会を開催。3月2日の東京マラソンで、優勝&日本記録(2時間4分56秒)超えを宣言した太田について、「思いだけでマラソンは成果が出ません。そんなにマラソンというのは甘くない」と厳しく指摘した。
昨年もマラソンに出走させようとしたが、箱根後に体調不良で断念。今年もレース後に体調を崩し、約3週間練習を積めていないという。箱根は1年間かけて調整する中で「体調不良、故障等で練習を抜けても、最後は箱根に合わせるノウハウをチームとして持っている」。一方で「マラソンは未知の世界。まずはスタートラインに、健康な状態で、かつトレーニングをできた状態で立つことが絶対条件」と違いを挙げ、目標達成は「まず無理」とした。
ただ、能力は誰よりも知っている。1年時から箱根路を4回走らせ、今年は4区1時間0分24秒で区間賞を獲得。卒業生の吉田祐也(GMOインターネットグループ)が20年にマークした日本人最高記録を6秒更新した。昨年12月に福岡国際マラソンを2時間5分16秒で制した吉田と比較し、「体つき、もともとの能力は高いものがある」と太田を評価。「ポテンシャルからすれば、近い将来2時間3分台を狙える素地は持っている」と断言した。
今後は「ファンの皆さんに『こいつ何かやってくれるぞ』というようなワクワク感を届けてくれるような走りをしてほしい。攻めのレースをしてほしい」と期待を寄せた。【飯岡大暉】
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