「拝啓見知らぬ旦那様、離婚していただきます」読者の小芝風花、作者のある言葉に笑顔

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2025年01月23日 18:00  コミックナタリー

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「みんなが選ぶ!!電子コミック大賞2025」授賞式より。左からコカドケンタロウ、小芝風花、中岡創一。
「みんなが選ぶ!!電子コミック大賞2025」の授賞式が、本日1月23日に東京ポートシティ竹芝のポートホールで開催された。

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■ 「みんなが選ぶ!!電子コミック大賞2025」とは
「みんなが選ぶ!!電子コミック大賞2025」は総合電子書籍ストア・コミックシーモアが主催するマンガ賞。出版社53社が推薦した“2025年にヒットしそうな電子コミック”の中から、一般投票での得票数が最も多い作品が“みんなが選んだ2025年に最もヒットする電子コミック”として発表される。一般投票は特設サイトで2024年9月24日から11月30日まで受け付けていた。

■ 大賞、男性部門、女性部門、異世界部門、ラノベ部門の授賞式
大賞、男性部門、女性部門、異世界部門、ラノベ部門の授賞式には、コミックシーモアのCMに出演する小芝風花をはじめ、ロッチ(コカドケンタロウ、中岡創一)、コミックシーモアを運営するエヌ・ティ・ティ・ソルマーレの取締役・炭田真也氏が登壇。受賞作品の作者や関係者に、炭田がトロフィーを、小芝とロッチが交互に表彰盾を渡していく。

異世界部門賞の受賞作「華麗に離縁してみせますわ!」からは、原作の白乃いちじくと漫画を手がけるあばたもが登壇。あばたもは「デビュー作にもかかわらず、このような素晴らしい賞をいただけて、本当にありがとうございます」と述べ、「タイトルだけ聞くと恋愛要素が強いのかなという印象を受けると思いますが、チャーミングで切れ物で、ちょっとおデブで髪の毛が寂しい、『そこが恋のライバルになるのか!』というようなおじさんのキャラクターが出てきたり、いい意味で予想を大きく超えてくるような話の展開がされていきます。タイトルで少し敬遠されていた方も、今回の受賞を機に手に取っていただけたらうれしいです」と語る。もう1つの異世界部門受賞作「傷モノの花嫁」からは、講談社の谷地辰也氏が登壇。原作の友麻碧と漫画を手がける藤丸豆ノ介から預かってきたメッセージを代読した。

女性部門の受賞作「いつか死ぬなら絵を売ってから」からは秋田書店の山本侑里氏、「運命の人に出会う話」からは講談社の高橋亜裕美氏が登壇し、それぞれ作者からのメッセージを代読。パートナーとの出会いから物語が始まる「いつか死ぬなら絵を売ってから」について、コカドは「僕と中岡くんがコンビを組んだとき、『1回だけ売れたい』という話をしたんです。一発屋になってもいいから、1回だけ売れたいと。それとも通じる部分があるのかな」と話す。一方の「運命の人に出会う話」について、小芝は「男性キャラクターの2人がどちらも魅力的! 出会いは最悪だけど面倒見のいい人と、初恋で特別な思いがある人に迫られるんです。女性はすごく好きな作品だと思うので、納得の受賞です」と絶賛。中岡が「ロッチに例えるならどっちがどっち?」と尋ねると、小芝は「すみません、ちょっと脱落で……! だって向こうは本当に素敵なんですよ」と返事。コカドは「どういう意味?」と不服そうに突っ込んだ。

男性部門賞の受賞作「ハネチンとブッキーのお子さま診療録」からはコアミックスの渡邉慎之介氏、「変な絵(コミック)」からは双葉社の工藤海人氏が登壇。渡邉氏は「佐原(ミズ)先生を担当してもう20年近くになるんですが、今回の受賞をお伝えした際は今までで一番喜んでいらっしゃいました。『ドラマ化や映画化したときよりもうれしい』と。マンガ賞のタイトルにある通り、『読者の方が選んだ賞を受賞することができたのが、今までの生活の中で一番うれしい』とおっしゃっていました」と伝える。工藤も原作の雨穴と漫画を手がける相羽紀行が今回の受賞をとても喜んでいたと報告し、「物語はちょうど折り返し地点に差し掛かりまして、一見バラバラに見えるお話が少しずつつながっていき、これからますます盛り上がっていくところです。読者の皆様に楽しんでいただけるよう、両先生とともに邁進していきます」と述べた。

大賞を受賞した「拝啓見知らぬ旦那様、離婚していただきます」からはKADOKAWAの山川潔氏が登壇し、紬のメッセージを代読。紬は「初めての連載マンガで、まだまだ精進しなければいけない面も多いと痛感しておりますが、久川(航璃)先生の原作の魅力を広げる一員になったことをとてもとてもうれしく思っています。作中ではバイレッタとアナルドの夫婦生活の様子が見えるんですが、個人的に描いていて楽しいのはバイレッタと義父・ワイナルドの漫才のようなやり取りです。皆様のご感想でも2人のやり取りが好きという声が意外と多く、実は久川先生もそうだということが先日お話していて発覚したので、今後もしっかりと盛り込んでいきたいと思っています。今は、結婚後もお互いの努力と歩みよりが一層求められる時代です。出会いや環境が少々特殊なバイレッタとアナルドもそれは同じだと思います。口に出して言わなければ気持ちは伝わらないということに2人が気づくのにはまだまだ時間がかかりそうですが、 これから2人の関係性がどのように変化していくのか、今後も見守っていただけたらうれしいです」と伝えた。

「拝啓見知らぬ旦那様、離婚していただきます」の愛読者という小芝は、「コミックシーモアで読んでいて、『新刊未購入』の文字があると『あ、きた!』とワクワクします。先生のメッセージで、2人が気持ちは言葉にしないと伝わらないというのに気づくのにはまだまだ時間がかかるっておっしゃっていたので、まだまだ物語が続くのがうれしいです」と笑顔を見せる。また「拝啓見知らぬ旦那様、離婚していただきます」が結婚にまつわるストーリーであることにちなみ、コカドが中岡に巨大ケーキを“ファーストバイト”する催しも。作品にちなんだ大喜利も行われ、ロッチは「結婚して妻を8年間放置したら、妻は8年後どうなる?」「相方にとんでもない挑戦状を突きつける。どんな挑戦状?」「1カ月を期限としてとんでもない賭けを誰から突きつけられる。それはどんな賭け?」という3つのお題に答えた。

■ BL部門、TL部門の授賞式
BL部門とTL部門の授賞式にはエヌ・ティ・ティ・ソルマーレの取締役・炭田氏に加え、立花慎之介、たかはし智秋、白井悠介が出席。BL部門賞は「后宮のオメガ」「転生アイドルとドルオタの騎士」、TL部門賞は「好感度ゼロからはじまる宰相閣下との結婚生活」「好きなヤツほどいじめたい。XLなライバル同期の不器用な溺愛」が受賞したと発表された。

また授賞式では、BL部門賞とTL部門賞を受賞した4作品に声優陣が生アテレコ。「后宮のオメガ」ではイリヤに立花、ハーリドに白井、「転生アイドルとドルオタの騎士」では貴生に白井、洸に立花が声をあてる。アフレコ後、「后宮のオメガ」について立花は「絵がとても綺麗なので、その辺りの透明感をどうやって声で表そうかと考えました。原作はまだ上巻までしか読めてないんですが、『えっ、そこで終わるの!?』というところで止まっているので早く続きが読みたいです。複雑な物語ですが、どう1本の道につながっていくのか楽しみ」とコメント。「転生アイドルとドルオタの騎士」について立花は「かなり好きな作品です。アイドルに近づくならマネージャーに、という貴生の行動力あるところも好き」と話す。白石はBL部門賞受賞の2作品を比べ、「BLと言っても、設定も舞台も関係性も作品ごとにここまで違うとは」と感心した。

「好感度ゼロからはじまる宰相閣下との結婚生活」ではアデラ役を高橋、トリスタン・オリオ役を白石、「好きなヤツほどいじめたい。XLなライバル同期の不器用な溺愛」では油井美弦役を高橋、有泉斗真役を立花が担当。高橋は「好感度ゼロからはじまる宰相閣下との結婚生活」について、「トリスタンからアデラさまへの迷いないまっすぐな愛、そのトリスタンに対して少しずつ心を開き、惹かれていくアデラさまの心の機微が素晴らしい」「2人で国をよくしていこうというバディ感も素敵でした」と称賛する。また「好きなヤツほどいじめたい。XLなライバル同期の不器用な溺愛」について、高橋は「この作品はもう、油井ちゃんと有泉くんのもどかしい関係をお楽しみくださいとお伝えしたいです」と実は両思いな2人のすれ違いとオフィスラブのドキドキ感が魅力だとアピールした。

最後に高橋は「去年と今年登壇させていただいて思ったのは、主人公たちの魅力、そこに起こるハプニング、それに至るプロセスという3つのトライアングルがうまく成り立っている作品が必ず受賞されるということ。そんな作品に今年も出会えたこと、これからも出会えること、うれしく思います」と挨拶。白井は「我々声優は基本的には与えられた役、セリフをどう表現するかという仕事ですが、マンガはゼロから作らないといけないわけですよね。僕は特にゼロから何かを生み出すことがすごく苦手なので、マンガ家や原作者の皆さんを日々尊敬しています。今回受賞された先生方、改めておめでとうございます」と述べる。立花は「また来年もここに立って、さらに新しい作品に出会いつつ、それもまたアテレコできたらと思ってます」と締めた。

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