2025年のMLB野球殿堂入りを果たしたイチロー氏(51、マリナーズ会長付特別補佐兼インストラクター)が日本時間24日、アメリカ野球殿堂博物館(ニューヨーク州クーパーズタウン)で会見を行った。
「野球殿堂博物館に来て、これからじわじわと湧いてくると思うんですけれども、おそらく、5年10年20年、もしくは僕がいなくなるときにそれを実感するんではないかな」と率直な気持ちを明かした。
その中でイチローならではの野球論も。現在のメジャーについては「見ている人たちの感情が奪われるているシーンも多いと思いますね」と話し、「例えば申告敬遠で投げない。もう、申告して一塁に歩いていくっていうのは、次の選手が、ネクストサークルの選手がドキドキしたり、球場全体がざわざわと雰囲気が変わったり、そういう感情がなくなってしまった」と残念がった。
データ重視の野球には「今の現役選手たちっていうのは、とにかく“タブレット上”の中でいろんなことがわかる。それはすごくいいことでもあるんですけれども、ゲームとして見たときにファンの人がね、見ている前で、タブレットを見てるっていうのはどうなんだろうとも思うわけですね」と疑問視した。
「例えば、その間に味方の選手がデッドボールを当てられる。それがもし意図的だと判断すれば、ダグアウトから出ていかなきゃいけないわけですよね。でもそれを見られないじゃないですか。タブレットを見てたら。そういうことを考えてほしいと思いますよね」と少し厳しい表情になり、「僕がファンとしてそれを見てたら、すごく残念な気持ちになると思います。それを見せないで欲しい、活用するのはいいんだけれど第三者に見えるようにして欲しくないな」とファンの気持ちを想像しながら自身の思いを語った。
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