野村萬斎が演出・出演! 漫画『日出処の天子』能 狂言化&今夏上演

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2025年01月24日 10:10  クランクイン!

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「‐能狂言‐『日出処の天子』」ティザービジュアル (C)山岸凉子/OFFICE OHTSUKI
 山岸凉子の人気漫画『日出処の天子』が、野村萬斎の演出、出演で能 狂言化され、今夏に上演されることが発表された。監修は人間国宝の大槻文藏が担当する。

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 『日出処の天子』は雑誌「LaLa」にて1980年4月号から1984年6月号まで連載された山岸凉子による漫画作品。1983年第7回講談社漫画賞少女部門を受賞している。

 単行本(花とゆめコミックス)は全11巻。1994年白泉社文庫立ち上げの作品として刊行され、2011年メディアファクトリー『日出処の天子完全版』が刊行された。

 ときは飛鳥時代前夜、権勢を誇る蘇我氏の後継者たる毛人。父に連れられて出仕した朝廷で、厩戸王子と出会う。そんな毛人と厩戸、ふたりの激動の物語を描く本作は、日本の漫画界を代表する山岸の傑作との呼び声高い作品だ。

 その名作漫画がこのたび、能 狂言の舞台として上演される。

 能は室町時代に成立し、600年を越える歴史を持つ日本の代表的な古典芸能で、芝居、舞、歌の要素を持つ歌舞劇。狂言も同じく600年以上の歴史を持ち、主に対話を中心とした台詞劇で「笑い」の芸能でもあることが大きな特徴だ。能と狂言合わせて「能楽」と呼ばれ、1957年に国の重要無形文化財(芸能)に指定、2008年にユネスコ無形文化遺産に登録され、現存する最古の舞台芸術といわれている。

 原作者の山岸は「サブカルチャー、ポップカルチャーに位置づけられているマンガを、日本で最古の伝統芸能である“能・狂言”で舞台化する!? それも私の作品『日出処の天子』を! 最初にお話をいただいたときは、ただただ驚き、次に大きな嬉しさに包まれました。あの極限まで削ぎ落とされた舞台で、どのように演じられるのか!? “能・狂言”に全くの素人の私としては正直ハラハラ、ドキドキ。そしてワクワクなのです!」とコメント。

 そして「幽玄(奥深く、はかりしれない)の世界を極める“能”、人間のおかしみを暖かく笑う“狂言”。ほぼ異業種とも思えるマンガを“能・狂言”で表現しようと挑戦してくださる大槻文藏さん、野村萬斎さんに深く感謝するとともに尊崇の念に耐えません。また、この新しい“能・狂言”で、大槻文藏さん、野村萬斎さんとともに重要な役を担ってくださる若手の皆さんにも期待しています!」と言葉を寄せた。

 演出も務める出演の野村萬斎は「中学生の時に大変興味深く読ませて頂いた『日出処の天子』を舞台化できるというお話に驚きと喜びを噛み締めました」と喜びの声を。

 「壮大な大河ドラマであり、能舞台という最小の空間で最大のドラマをおみせすることは、一つの挑戦であり大きな楽しみでもあります。皆さんのご期待に添えるよう能狂言の叡智を尽くして挑みたいと思います。物語全体が持つ超自然的な、かえって超自然的であるからこそそれを具現化してきた能狂言の手法が生きるのではないかと思っています」と意気込んでいる。

 「‐能狂言‐『日出処の天子』」は、今夏上演。

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