今週の土曜日は、小倉競馬場で小倉牝馬ステークス(GIII・芝2000m)が行われます。
小倉牝馬Sは今年が初開催となる新設重賞です。過去に行われたレースはありませんので、ここでは16年以降の小倉芝2000mで開催された重賞(計10レース)を対象に傾向を見ていきたいと思います。
小倉競馬場は小回りで直線が短いコースとなっているため、逃げや先行が有利という印象を持っている方も少なくないかと思います。しかし、データ対象の10レースを見ると、前走4角で4番手以内と先行力を見せていた馬は40頭が出走し1勝3着3回と苦戦傾向にあります。
先述したように小倉競馬場は直線が短いコースのため、道中で差しや追い込みの馬が位置取りを上げ、動きのある競馬になることも珍しくはありません。そのため、逃げ馬や先行馬はタフな競馬となりスタミナの消耗が激しいのでしょう。これが要因となり逃げや先行を得意とする馬は苦戦傾向にあると考えられます。
今回の小倉牝馬Sでも前走4角で前目の位置につけていた馬には注意が必要と言えます。前走の勝負所での位置取りによって取捨選択は決めていきたいところです。
ここでは、上位人気が予想される馬の死角となりそうなデータをひとつ紹介します。
【条件】
前走4角2番手以内
[0-0-0-20]複勝率0%
該当馬:オーロラエックス、グランスラムアスク、コンクシェル、ワレハウミノコ
(過去の該当馬:23年小倉記念マリアエレーナ1番人気4着、20年小倉記念ランブリングアレー1番人気6着、20年小倉記念サマーセント3番人気13着)
※特に言及のない限り、データは16年以降の小倉芝2000mで開催された重賞(計10レース)を対象にしています。
上位人気が予想されるオーロラエックスが該当しました。
データ対象の10レースにおいて、前走4角で4番手以内の馬が苦戦していることは先に書いたとおりです。その中でも前走4角2番手以内だった馬は全て馬券圏外と大苦戦。前走で先行力を見せていた馬は大きく割り引いて考える必要がありそうです。
該当馬に挙げたオーロラエックスの前走4角は2番手となっていますので、過去の傾向からすると人気でも軽視したいところです。また、本馬は3走前にも4角2番手から勝利しており、先行力を活かす形が合っているタイプと言えます。ただし、そのような馬は小倉競馬場では苦戦傾向にあるため、先行力がアダとなる可能性は十分にありそうです。
しかも、今回は3勝クラスの身で格上挑戦という立場になります。2走前のローズSではレース前半に不利があったとは言え、見せ場なく9着に終わっていますし重賞で通用する能力があるかどうかも疑問に思えます。
人気で買うほどのメリットが感じられませんし、ここは思い切って本馬を軽視することも一考して馬券を組み立てたいところです。
重賞レースの参考に、是非お役立てください。