王立ベルギーサッカー協会(RBFA)は24日、ベルギー代表の新監督にリュディ・ガルシア氏が就任することを発表した。契約期間は北中米で開催されるFIFAワールドカップ26終了時までだと伝えられている。
FIFAワールドカップカタール2022でグループステージ敗退という憂き目を見たベルギー代表は、同大会終了後の2023年2月、新たな指揮官としてドメニコ・テデスコ氏を招へい。ライプツィヒ時代の2021−22シーズン、DFBポカールを制してクラブ史上初のタイトルをもたらした若き指揮官の下、新たなスタートを切った。
EURO2024予選ではオーストリア代表やスウェーデン代表と同居するグループFを6勝2分と無敗で駆け抜けるなど好成績を収めたが、昨年夏に行われた本大会では、決勝トーナメント1回戦でフランス代表に0−1で敗れ、ベスト16敗退。昨年9月から11月にかけて行われたUEFAネーションズリーグ(UNL)でも、フランス代表、イタリア代表、イスラエル代表と同組のグループA2で1勝1分4敗の3位と低迷していた。
このような状況を受けて、RBFAは今月17日、「赤い悪魔(代表の愛称)は期待されたような結果を残せなかった」として、テデスコ監督の解任を発表していた。
後任については選定中とのみ伝えられていたが、24日付で、リュディ・ガルシア氏の就任が発表された。フランス国籍のリュディ・ガルシア氏は、これまでリール、マルセイユ、リヨンといった母国リーグ・アンのクラブで指揮官を歴任し、ル・マン時代には元日本代表MF松井大輔氏と共闘した。その他、ローマ、ナポリといったセリエAのクラブも率いており、2022−23シーズンにはポルトガル代表FWクリスティアーノ・ロナウドが所属するサウジ・プロフェッショナルリーグ(SPL)のアル・ナスルで監督も経験。2023年11月にナポリを離れて以降はフリーの状態が続いていたが、このタイミングで監督業への復帰が決まり、自身初のナショナルチームを指揮することが決まった。
就任に際し、RBFAのスポーツ・ディレクター(SD)を務めるヴァンサン・マンナート氏は、新監督としてリュディ・ガルシア氏を選定した理由を次のように説明している。
「我々は十分な国際経験を持ち、過去にトップレベルで素晴らしい結果を残しながら、なおかつ勝者のメンタリティを伝えられる監督を探していた。我々がそのような能力を見出した人物こそリュディ・ガルシアである。彼とともに、“レッド・デビルズ”に新たな原動力をもたらすことを約束する。チーム内に若さと経験の適切なバランスを見つけ、ファンと選手の距離を再び縮めた上で、2026年のワールドカップの出場権を獲得したい」
また、リュディ・ガルシア氏もRBFAを通して次のように意気込んだ。
「複数回にわたって集中的な話し合いの場を持ち、私はワールドカップに向かう“レッド・デビルズ”を指導する機会を得られた。非常にうれしく思っている。私はチームとRBFAからの期待について明確なイメージを持っている。才能あるグループと仕事を始め、良い結果を残し、再び代表チームがベルギー国内を団結させることができると確信している」
ベルギー代表は3月20日と23日、UNL・リーグA/Bプレーオフでウクライナ代表とのホーム&アウェイでの戦いを控えているが、リーグA残留を懸けた大一番よりリュディ・ガルシアが指揮を執る。その後、チームはFIFAワールドカップ26・欧州予選に向かっていく。