伊豆大島(東京都大島町)で飲食店アルバイト高瀬静香さん(37)の遺体を損壊したなどとして、交際相手で畳店経営の柳瀬宗達容疑者(45)が逮捕された事件で、高瀬さんが島を訪れて3日目の早朝、同容疑者宅で翌日分の乗船予約をしていたことが24日、捜査関係者への取材で分かった。
高瀬さんはその後行方不明となっており、警視庁捜査1課は島滞在3日目以降に死亡したとみて、詳しい経緯を調べている。
捜査関係者などによると、高瀬さんは昨年9月9日、静岡県熱海市からフェリーで島に到着した。島に4日間滞在した後、同12日に船で東京・竹芝桟橋に行き、羽田空港から飛行機で沖縄旅行に向かう計画だった。
沖縄で合流する予定だった地元の友人とは同9日にSNSでやりとりしていた。同11日午前6時ごろ、同容疑者宅のWiFi(ワイファイ)に接続したスマートフォンで、島から竹芝に行くフェリーを予約していた。
ところが翌12日、高瀬さんはフェリーに乗らず、宿泊予約をしていた沖縄県内のホテルにも姿を見せなかった。友人らも連絡をしたが、反応はなく、その後、行方が分からなくなった。
島のスナックで働いていた高瀬さんは2020年ごろ、客として来店した柳瀬容疑者と知り合った。同容疑者は島外に住む妻子がいたにもかかわらず、高瀬さんと交際しており、同課は事件の背景に男女間トラブルがあったとみて、死亡の経緯についても捜査している。