【写真】山崎貴ら、SNSで日本の若き才能たちをスカウト!
2024年、第96回アカデミー賞視覚効果賞を受賞した『ゴジラ-1.0』視覚効果賞の受賞は日本のみならず、アジア初の快挙だった。ハリウッド大作では一般的に1000人規模が投入されるVFX(ビジュアルエフェクト)の現場で、山崎貴監督率いる山崎組は35人。視覚効果賞は「目指してはならない聖域」とされてきた中、山崎たちはいかにして快挙を成し遂げたのか?
1970年代、少年時代の山崎貴が衝撃を受けたのが、スピルバーグ監督の映画『未知との遭遇』だった。「本当はUFOを撮ったんじゃないかって思うぐらいリアルだった。なんとしてもこの仕事に就くしかないってすごく思って」。
日本でいち早くVFXを手がけていたスタジオに入社するも、現実は厳しかった。「ハリウッドの20年遅れ」と言われる中、日本ではまだほとんど使われていなかったソフトを独学で習得。そこに現れたのが、“豪腕”プロデューサーの阿部秀司。細部までこだわるその存在が、戦後の東京の町並みを精緻に作り上げた映画『ALWAYS 三丁目の夕日』の大ヒットへとつながっていく。しかし、ハリウッドの背中はまだまだ遠かった…。
ハリウッドの背中を追いかけて―これまでにない才能を見つけるため、山崎たちはSNSでスカウトを始める。そして、YouTubeなどでVFXを学び、山崎作品のパロディを制作していた10代の学生と出会う。さらには“ひとりハリウッド”と業界で有名だった驚がくの天才とも…。この精鋭たちとともに始まったのが、映画『ゴジラ-1.0』への挑戦だった。VFXの世界では“タブー”とされてきた“海”への挑戦。低予算・少人数を逆手にとり、トライアンドエラーの速度を極限まであげる山崎たち。しかしその先に、ある人物との別れが待っていた。
アメリカで日本の実写映画史上最高の興行収入を記録し、巨匠・スピルバーグ監督をして「3回観た」と言わしめた『ゴジラ-1.0』。その舞台裏で起きていた、日本の知られざる才能たちの物語が紐解かれる。
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さらに、若い仲間とともに映画をつくることについて「どんどん天才が増えてきてるんで、ありがたいことです。僕、技術的に自分よりうまくできる人じゃないと、仕事したくないんで。自分でやったほうが早いから、そしたら自分でやりたくなっちゃう。でも、俺がやるより絶対うまいよなっていうレベルの人たちがそろってきてるんで、大変いいですね。まさかこの年になっていろんな扉がばたばた開いて、挑戦することになるとは思ってなかったんで、まだこんな展開があったのかっていうので、楽しみです、これから」と期待を込めた。
『新プロジェクトX 〜挑戦者たち〜「ゴジラ、アカデミー賞を喰う〜VFXに人生をかけた精鋭たち〜」』は、NHK総合にて2月1日19時30分放送。