ラ・リーガ第21節が25日に行われ、マジョルカとベティスが対戦した。
今年に入ってから公式戦3連敗中のマジョルカ。3日に行われたコパ・デル・レイ(スペイン国王杯)3回戦(ラウンド32)で4部相当のポンテべドラに0−3で敗れると、続く9日にはサウジアラビア開催のスーペルコパ・デ・エスパーニャ準決勝でレアル・マドリードに0−3と完敗。続く20日の第20節ビジャレアル戦も0−4で落としており、3試合ノーゴール、10失点と嫌な時期を過ごす。順位は6位と悪くないだけに、一刻も早く不調を脱したい。
約1カ月ぶりのホームゲームでは、現在公式戦3連敗中と、同様に苦しい時間を過ごすベティスと対戦する。マジョルカに所属する浅野拓磨は公式戦3試合連続のベンチスタートとなった。
試合は序盤からマジョルカが攻勢を強め、9分にはパブロ・マフェオからのスルーパスで右サイド内側のスペースを駆け上がったダニ・ロドリゲスがクロスボールを送る。ここはボックス内で跳ね返されたものの、こぼれ球をD・ロドリゲスが回収し、マイナスへの落としから今度はロベルト・ナバーロがファーサイドへ浮き球のボールを送る。サイル・ラリンからの落としをサム・コスタがダイレクトで狙ったが、ここはGKアドリアンに阻まれる。こぼれ球に詰めたセルジ・ダルデルが倒されたものの、笛は吹かれない。
その後もマジョルカが攻撃時に迫力を示す場面が目立ち、シュートの本数を増やしていく。30分にはピッチ中央付近で前を向いたダルデルが中央を破るスルーパスを通し、背後を突いたR・ナバーロがGKアドリアンをかわす。角度がなくなり、タメを作ってマイナスへ折り返すと、最後は走り込んできたダルデルが右足で狙ったが、ここはブロックされる。
一方で、ベティスはゴール前に入ることはおろか、ヴィトール・ロッキやイスコといった前線の選手にボールが入るシーンも限定的。前半はこのままスコアレスで終了した。
後半に入るとベティスが前へ出る時間を作り、51分には左サイドには自陣でのボール奪取から前進すると、敵陣深い位置でイスコがボールをキープ。相手を引きつけてマイナスへ落とすと、待っていたアブデ・エザルズリがミドルシュートを放ったが、ドライブ回転のかかった一撃はGKドミニク・グレイフの正面。
後半に入ってからシュートまで持ち込める場面を作れていなかったマジョルカは63分、ダルデルとラリンを下げて、ヴェダト・ムリキ、そして浅野を投入。右ウイングに入った浅野は、直後のプレーで深い位置からクロスボールに持ち込んだが、味方には合わない。
マジョルカは70分、GKグレイフからのフィードをムリキが頭でフリックし、最終ライン裏へ抜け出したD・ロドリゲスが左足でループシュートを狙ったが、ここは枠へは飛ばせず、オフサイドフラッグが上がる。直後の71分には思わぬ事態が発生。自陣中央でルーズボールに反応したオマール・マスカレルのスライディングが、遅れてヘスス・ロドリゲスに入り、足裏を見せていたとして、OFR(オンフィールドレビュー)の末にレッドカードが提示される。マジョルカは残りの時間を10人で戦うこととなり、ベティスとしてはJ・ロドリゲスが足首を痛め、プレー続行が不可能となった。
このままスコアレスで後半アディショナルタイムに突入し、5分が経過した頃、遂に試合の均衡が破れる。ベティスは敵陣へ相手を閉じ込めた状況のなか、セルジ・アルティミラがセカンドボールを回収すると、ディエゴ・ジョレンテを経由してペナルティエリア手前でボールを持ったイスコが、右サイドへスルーパスを供給。抜け出したアンヘル・オルティスがダイレクトでクロスボールを送ると、最後はセドリック・バカンブが強烈なヘディングシュートを突き刺した。
試合はこのままタイムアップ。最後の最後にバカンブが今季ラ・リーガ初ゴールを奪ったことで、ベティスがマジョルカゴールをこじ開け、1−0で勝利した。公式戦、ラ・リーガともに4試合ぶりの白星となっている。一方、マジョルカは4連敗で2025年全敗が続く。
次節、マジョルカは2月1日に敵地でアトレティコ・マドリードと、ベティスは2日にホームでアスレティック・ビルバオと、それぞれ対戦する。
【スコア】
マジョルカ 0−1 ベティス
【得点者】
0−1 90+6分 セドリック・バカンブ(ベティス)