限定公開( 1 )
近代五種で2024年パリオリンピック(五輪)銀メダルの佐藤大宗(31=自衛隊)が、新種目の「障害物レース」に挑戦した。26日、千葉・長生郡で「リソルの森 オブスタクルコース新設記念イベント」に出席。新コースで実演し、見どころを紹介した。
2028年ロサンゼルス五輪で、馬術に代わり採用される新種目は、TBSの人気番組「SASUKE」のファーストステージをほうふつとさせるコース設定になっている。全長70メートルで8種の障害物が設置されている。
<1>4つのステップ
<2>ビッグホイール
<3>高さ1・5メートルの壁
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<4>つり輪
<5>平均台
<6>4連ホイール
<7>うんてい
<8>反り立つ壁
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“本家”と違い、この種目ではタイムが大きく影響する。ゴール時の残り秒数でポイントの増減がある。
「65秒=250点」を基準に、0・33秒ごとに得点が上下する。たとえば、基準を下回る64秒でクリアした場合は+3点で253点が与えられる。一方、オーバーした66秒でゴールした場合は−3点で247点となる。
近代五種は、障害物レース、フェンシングのエペ、水泳で稼いだポイントを基にして、最後にレーザーラン(射撃・ランニング)に挑む。1点=1秒として上位選手から順にスタート、その着順で最終順位を決める。
この日、佐藤は負傷の影響もあり、実演は最初の<1>〜<4>エリアだけ。完走した場合には「40秒を切れるか切れないか」という。昨年のオブスタクルスポーツ日本選手権王者の山本遼平が実演すると、20秒04の好タイムをマーク。この約20秒差は、ポイント換算すると約60点差。つまり最終競技で60秒差を追いかけることになり、大きなビハインドとなるため、鍵を握る。
佐藤は今年1月から本格的に練習に取り組んでいるが、苦手エリアには<4>つり輪を挙げる。「いろいろな方向に揺れる。体の軸がしっかりしないと落ちてしまうので、ここは肝になってくる。リングでかなり差がつくんじゃないかな」と警戒した。
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反対に、得意エリアは<6>4連ホイール。「4つのクルクル回る車輪は『やった感』があるし、見ている人も『おお〜!』ってなるので」と見どころに挙げた。
「SASUKE」の追加により、門戸は広がった。「日本の競技人口も、ちょっとずつ増えてきているので、すごくうれしい」と歓迎する。昨夏の五輪に出場したのは佐藤ただ1人だったが、各国最大2枠の出場権が与えられる。おなじみの新種目を契機に、さらなる人気向上が期待される。【飯岡大暉】
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