京王電鉄(東京)は、AVITA(東京)が提供するアバター接客サービス「AVACOM」を活用したAI(人工知能)アバター駅係員「こころ」による案内サービスの実証実験を実施している。駅の特性や顧客ニーズに合わせた適切な情報提供と、駅係員の案内業務サポートが狙い。
3月31日(月)までの期間中、京王新線新宿駅新都心口と聖蹟桜ヶ丘駅東口で実施。オリジナルのAIアバター駅係員が搭載された案内用タブレットを改札付近に設置しており、アバターに話しかけると、「お忘れ物について」「駅構内や周辺施設」などを自動で回答する。また、利用客を検知した際に、有人オペレーター(駅係員)による能動的なサポートができる。AIが答えられない場合や精算が必要な場合には、遠隔操作でオペレーターに接続し、アバターを通じて回答する。
英語・韓国語・中国語をはじめとする約100言語のリアルタイム翻訳機能を搭載しており、オペレーターと会話する際、インバウンド対応もタイムラグなくスムーズな案内ができる。
この実証実験を通じて、少子高齢化に伴う労働力人口の減少に対して、駅係員の時間や場所にとらわれない多様な働き方を検討。また、ターミナル駅である主要エリアとベッドタウンといった異なる特徴を持つ二駅での実証実験により、顧客ニーズの定性・定量データを把握し、サービス向上につなげていく。
AI駅係員「こころ」は、近未来的な服装の新人駅係員として、利用客との会話を通して成長していく。AIではあっても、新人駅係員として利用客と「心」を通わせる役割を担い、駅の玄関口である改札にいることで、利用客に安心感を与える存在になってほしいという思いから命名された。「こころ」による案内実施時間は、京王新線新宿駅・新都心口が6時45分〜22時、京王線聖蹟桜ヶ丘駅・東口が4時〜25時。
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